鈴林です。公爵令嬢の嗜み2巻のネタバレ込みの感想を書いていきます!やっぱりスラスラ読めるわぁ~。こーいうのがラノベの良さだよね。スラスラ読めるのは楽だし、内容も面白いから苦じゃないのがとても良い。
この2巻も読むのは2度目。1度目はもっと長く感じたけど、読む力的なものが強くなったのか1度目の時とは違って短く感じた。この2巻はアイリスちゃんにとって苦難の時でもある。1巻の断罪の場も、もちろん苦難の時なんだけど…出る杭は打たれる、とでも言うのかしら。目立ったものは後ろから刺されやすい、というか…。
この2巻は、星をつけるなら…4かな?
しっかり面白かった。政治的なドロドロも多く入ってくるから、その辺の想像が難しい。しかし!わからなくても面白いのが良いところだw
もくじっ!
公爵令嬢の嗜み ネタバレ 2巻
パーティーに出陣だ!
1巻では王族からの招待でタスメリア王国建国記念パーティーに呼ばれたところで終わり、2巻はそのパーティーに参加するところから始まる。アイリスちゃんに母のメルリス、そして父親のルイ、お祖父さんのガゼルさんに弟のベルン。従兄弟のルディまで。一族のカラー絵があるのは嬉しい。
父親のルイさんはやっと顔もわかるところなので参考にしやすい。親子だから似ている部分があるのも良いよね。
貴族のパーティーって…とっても面倒なんだなぁ。ガゼルさんが「貴族めんどくさい!」って言って軍に行ってしまうのもわかる。王族に招待されたら行かないわけにもいかないし、そのパーティーでも行動・言動に気を付けないと後々に響くなんて…めんどくさい。
アイリスちゃんはその点はちょっと有利だよね。宰相の父に、社交界の華とまで言われている母。アイリスちゃん自身もアズータ商会を切り盛りしつつ、アルメリア領を統治しているしある種最強の家。ベルンはまだ…パッとしないんだけどこれからですかね。
建国記念パーティー前に、カルディナ伯爵やドランバルド伯爵というアルメリア家以外の人の目線でパーティーについての説明があるのがわかりやすい。なんとなくだけど、作者の澪亜さんはたくさんの本を読まれているだけあって描き方が上手だなと思う。
パーティ-に参加するにあたって、商会の宣伝もしちゃおうというアイリスちゃん図太いw王太后に招待されたというのもあって、他国の要人との知り合いになれたし、絹のドレスを着て行って注目を集めるし。やはり…美人は得だということですね…!!!
他国の人にチョコレートを勧めたり、王太后アイーリャさんもチョコが好きだということで商会が会いに行く約束も取り付けたし。アイリスちゃんはマジで商売が上手い。転生前の記憶があるから、だけじゃなくて「アイリス・ラーナ・アルメリア」としての素地がしっかりあったからかしら。
ユーリにぞっこんLOVEな面々
このパーティーでは、アイリスちゃんを断罪した人たちも参加している。なんたって…エドワードは第二王子だからね。主催者側ではないにしても建国記念パーティーなんだから参加はしますよね。
エドワードに、エドワードの婚約者のユーリ、そしてドルッセンにヴァン…。婚約者がいるのに目の前で「ユーリはかわいい」的なことを告げるヴァンとドルッセンって何なの?想いを遂げられないにしても傍にいたいってのは…わかるけど好意を隠そうよ…。貴族わからん。不倫でも良いから傍にいたいとか何だろうか。
アイリスちゃんは王太后のアイーリャさんの招待。国の実質トップの招待なのに…アイリスが来ているというだけで何の確認もせずエドワードがアイリスちゃんを罵倒するのはムカつく。そしてユーリもムカつく。どんだけ天然キャラなの。仮にも自分を貶めようとしていたアイリスちゃんに、どうしてあんな風に明るくできるのか。マジで胡散臭い。
アイリスちゃんが着ているドレスを欲しがるのは…わかるよ。でも「生産ラインがまだちゃんとできてない」とか理由を言っているのに「王子の婚約者がこう言っているのだ!」で我儘言われてもさぁ…。いじわるで売らないって言ってるんじゃなくて「できない」って言っているのに王子様とはいえ現実を見て欲しい。
そもそもアイリスちゃんがエドワード達に「売ろう」と思っていることに対してもっと感謝の念を持つべきだと思う。
メルリスに対してもそう。アイリスちゃんが言っていることもメルリスがしたことも理解できる。もちろんユーリの言う「挨拶されたら挨拶し返すのが礼儀。そこに上も下も無い」というのはわかるよ。そこが日本であれば、そうだろう。でもさぁ…仮にそのルールがあっても…メルリスからしたら「愛娘を断罪した女とその取り巻き」なんだよね。
そんな奴らから挨拶されて…返したいと思うかよ…。そこを敢えて無視しているのかは謎だけど、普通は挨拶しない。しかもメルリスの方が立場が上なら、礼儀的に無しなら、尚更返さない。
ユーリが妃となったらそんな古い慣習は捨てさせる、というけど…。いやいや面と向かって敵意出し過ぎでしょ。社交界の華に牙を剥きすぎやん。もうエドワードが子どもすぎてかわいそう。ユーリはそれを操っているようにも思える。
ユーリ・ノイヤーの正体
ユーリの正体が明らかになっていくこの2巻。ユーリ…「君は僕のプリンセス」のヒロインなのに…お前は敵国のスパイなの…??w
乙女ゲームでは「どうやって相手を落とすか」とか、恋愛面が主なものだからその辺は設定に無かったとは思うけど…ヒロインなのに…!ヒロインなのに他国のスパイかもしれないってのは辛い…!!
アルフレッドやアイリスちゃんのお父さん、ルイさんの話なんかをまとめると…。
タスメリア国の隣国、トワイル国は作物の実りが悪くてとても困窮している。実り豊かなタスメリアの国土が欲しい。そのために30年前に戦争を行った。しかし結果はタスメリア国の勝利。今は休戦という形だが、戦争は止まっている。
トワイル国からは「休戦の証」ということで姫が嫁いできた。嫁ぎ先は、ルーベンス公爵家。ルーベンス公爵家には、トワイル国の血が入っている。
ユーリの母親は、ルーベンス家の紹介で王城の侍女になりそこでノイヤー男爵との子どもを身ごもった。身ごもった後は職をやめ、頼る身よりも無く一人でユーリを育てる。母が死んで一人になったユーリの元に、ノイヤー男爵の使いが現れユーリを引き取ることになった…。
で合っているかしら。たぶん大体合っているとは思う。
ルーベンス公爵家は王家の血を引いているけど、主要な王族がたくさん死なない限り王位は継がない…そんな位置にある家。曲がりなりにも王家の血を引いているんだから…まさか国家転覆なんて図らないとは思うんだけど…そんなこと無いのかしら?
ルーベンス家の紹介で入ったユーリの母親。この母親が独自にやったこと…?だとしてもなぁ…。むしろ、ユーリという存在をトワイル国が利用しようとしているのかしら。ユーリの母がノイヤー男爵との子を作ったことを、トワイル国が利用した可能性もある。
周りが見えない病
ユーリと関わった人は、どうして周りが見えなくなるんだろうか。ベルンも周りが見えていなかったけど、ユーリから離れたことで「自分はすごくない」のだと気づいた。確かに学園だとすごかったかもしれないけど…それは狭い世界でのことだからね。学校で勉強ができたからといって、それだけで社会で成功するわけではない。
ベルンがユーリに言った「夢の世界の人」ってのは意味をよく考えるとキツイことだとは思う。でもベルンが、姉であるアイリスちゃんに謝ることができるようになったのは成長だよね。靄が晴れてよかった。これでアイリスちゃん自身も救われるといいんだけど…。
弟にまで断罪されるのは、辛いだろう…。それまでの関係がどうであれ、公的に「敵」の立場となってしまう訳だし。「どうして!」ってワタシが嘆くのもわかるわ。
2巻では、もう1人、周りが見えない病になっている人が出てくる。ベルンは過去形だけど、ドルッセンは現在も周りが見えない病。
ドルッセンのお父さんは騎士団長であるにも関わらず、有名なディダとライルを知らないなんて…世間知らずにも程があるのでは…。後輩に優しく、先輩を立てるといってもここまで世間知らずだと人が周りからいなくなっちゃうよ…。
ディダとライルに対して「人脈づくりか?ここはお前たちのような者が来るところではない!」なんて言い放つなんて…!!!ガゼルさんが話しているのを見ていないんだろうか。本当に「ガゼルさんは優しいからあんな奴らにも…」と思っていたんだろうか??
仮に「ガゼルさんは優しいから…」だったとしても、ガゼルさんが良いって言うなら見守っておけよwなんて余計なお世話!!
しかもディダとライルに勝負をふっかけるなんて…ドルッセンのお父さんはガゼルさんにめっちゃ謝るんだろうなぁ。ディダとライルからしても、断罪の場でドルッセンが「アイリスちゃんを押さえつけていた」ってのは知っているだろうし。だから勝負を受けてコテンパンにしたのかな。
ガゼルさんが止めていなくても、ディダは攻撃してなかったとは思う。でもきっと…寸止めとかはしてたんじゃないかな。
追い詰められるアイリスちゃん
この巻の山でもあると思う。アイリスちゃんがこれまでやってきたことが一度にダメになりそうになる事件。国教でもあるダリル教から破門されるなんて…寝耳に水だし影響範囲は甚大だろう。
この事件がきっかけでアイリスちゃんとディーンの関係はより近く・深くなる。というかディーンはアルフレッド第一王子なのだけど…その真実もこの事件が元で読者に明らかになるwアイリスちゃんは、ディーンが王子だなんて知らない。
ディーンはとても仕事ができるから、そしてアイリスちゃんの良き相談相手にもなっている。公私ともにアイリスちゃんの深い部分にいる気がする。
アイリスちゃんが破門されて、そしてアズータ商会から人も引き抜かれて…破門された原因も「教会を勝手に壊した!」という謂れの無いもの。それでもアイリスちゃんは泣いたりしない。自分を戒めて、緊張したまま働いている。
そんなアイリスちゃんに「泣いても良い」と言えるディーンは強い。そして泣いてしまうアイリスちゃんがかわいい。アイリスちゃんはエドワードのことがあってから「他人に弱味を見せてはいけない」と心に強く誓っている。それでも人には限界がある。
誰にも弱味を見せることなく、たった一人で頑張っていける経営者…というか人なんていないだろう。
プロパガンダをうつ
新しく教会を建て、その開放式のときにプロパガンダをうつアイリスちゃん。夕方に行って荘厳な雰囲気を出して、ミナさんたちにあらかじめ噂を広げてもらっておいてその上で演説を行う…。よく考えられてる。
ヒトラーの言葉とか出してくる辺り、現世にいたんですねって感じがする。ヒトラーが行ったことは別にして、あれだけ大勢の人に支持された、というのはすごいことではあるからね。この転生先では、プロパガンダをする人も少ないだろうし。
アイリスちゃんは「アリス」として街にも溶け込んでいたから、そのギャップもあって支持を集めやすいと思う。何より「孤児院」のことは街の人なら知っていることではあるし。孤児院に住む子供やミナを見捨てていた、という事実も後ろめたさを感じるものだよね。
教会の膿を出す
アイリスちゃんは…結果的にはアルフレッドやラフシモンズ司祭に利用されたような形で勝利を収めた。アルフレッド第一王子の力添えが無かったら、きっとダリル教から破門されたままで、アルメリア公爵領は無くなるという道になったかもしれない。
そう思えば、アルフレッドが行ったことはだいぶ綱渡りだ。ラフシモンズ司祭も、全責任はアルフレッドが取るという書状があったからこそアイリスちゃんを信頼してくれた。信頼に勝るものは無い、としみじみ感じる。
アイリスちゃんがしていたことは、何も間違ってない。「誰のものでもない」というから元教会の孤児院を取り壊し、改めて教会を建てることにしたり孤児院を建てたりしたんだ。売り払った教会側から「勝手に壊すなんて!」と文句を言われる筋合いはない。
エルリア妃による、アルメリア公爵家を陥れようとするものだとはわかっても、この時代は証拠が少ないし、捜査しようにも難しいからいちゃもん付ければどうにでもなってしまう。だからこそ、アイリスちゃんが行っていた戸籍や土地が誰のものかを示すものが重要になってくる。書類って…大切!
教会の土地を売ることに関わったものも、教会側に裏切られたんだから本当のことを話してくれるよね。だってトカゲの尻尾切りに遭ったんだもの。裏切られた、と言ってもいい。証言することでなんとか痛い目をみろ、と願うのが自然な流れだわ。
アイーリャ王太后の力添えも少しはあったとはいえ、今回はアルフレッドとアイリスちゃん、そしてラフシモンズ司祭の力による勝利だわ。
アルフレッド王子とディーン
今更だけど、アルフレッド王子とディーンは同一人物。
アルフレッドがアイリスちゃんを信頼することができたのも、ディーンとしてアイリスちゃんの傍にいたから。アイリス・ラーナ・アルメリアという人物と長く過ごしたからこそ、助けようと思った。というか、もうアルフレッドはアイリスちゃんのこと好きだよね。
ディーンとして「私はもうとっくにあなたのモノだ」って言っているし。でも、アルフレッド王子の妻としてアイリスちゃんを迎える気は…無いのか…。はよ結婚しろ、とは思うけど、王族になってしまうと制約も多くなってしまう。
そんな堅苦しい世界にアイリスちゃんを入れたくないから…なんだよね。でもなぁ!それだとアイーリャさんの計画が!!wアイリスちゃんを孫にするという計画が台無しに!!w
王子という立場をフルに使って助けるくらいなんだし、結婚しちゃえよ~とは思うんだけどね…。難しいのかしら。アルフレッド、ディーンとアイリスちゃんの関係も気になる。
ディーンの正体を知っているのは…ガゼルさんとメルリスかしら??ルイさんは…知っているのかもしれない。でも知っていても「王子!」とかは絶対に言わないだろうな。アイリスちゃんにバレないように振る舞っているのが優しい。
ディーンはターニャにも怪しまれているし、いずれバレそう…w
コレを読むなら eBookJapan が楽
他の漫画やラノベも多く読めて、かつ機能がわかりやすいeBookJapan(イーブックジャパン)が良いと思う。
他のと違って、月額いくら~とかレンタル期限が~とか無料期間とか無いし、
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同じ買うだったら得して買える方が絶対に良い!
後々その有難さを感じることになる…!w
ラノベも漫画もエロいのも大体なんでも揃ってるので、欲しいものはほぼここで買えるはず。
ラノベは特に本で揃えると重いし場所取るから電子書籍で買うのが良い!