
鈴林です。
2巻もとても面白かった。
ヴィルフがダリヤに惹かれていっていることは読者にもわかりやすいし、わかりやすく描写もされているけれどダリヤとヴォルフ本人は全く気付いてないのがとても良い。
こういうのって、良いよね!!
あとがきが無くてちょっと寂しかった…1巻も無かったし…。寂しい。
もくじっ!
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 2巻
突然差し込まれるほのかな百合
私はBLもGLもある程度は嗜むことができると自負している。
百合は「めっちゃ好き!」というわけでは無いけれども、「百合の間に挟まろうとする男は死ね!」と考える人の気持ちは多少なりともわかるつもり。
いや…魔導具師ダリヤはうつむかない、に百合要素があったなんて……!!!
ヴォルフの母の友人だった公爵夫人のアルテアから聞く、母 ヴァネッサの話…の辺り。
いやいやてっきり…友情でのことかと思ったのに……!!
アルテアは自分を見ていない。自分を透かして、いつも母、ヴァネッサを見ている、と。
魔導具師ダリヤはうつむかない 2巻
ここ読んで、うわああああああああ!!! ってなった。
ここまでは「違うかもしれないし…」と思ってたけど、これは!! これは百合!!!!
ヴォルフの母 ヴァネッサがどう思ってたかはわからないけれども、アルテアは絶対にヴァネッサのことを友情以上に好きだったじゃん!!
家族写真を入れているペンダントロケットに、実はヴァネッサの写真入れてるって……もう~~~~~~~~!!!!!
ヴァネッサのことを「ヴィー」と愛称で呼ぶのも距離の近さを感じてとても良い。
ヴァネッサがアルテアとしか踊ったことが無い、というのをさらっと出していたけれどもアルテアからしたらちょっとした自慢というか…誇り? みたいなものではないだろうか。
アルテアもヴァネッサもそれぞれ結婚して子供がいる。
そうであっても2人は2人だけの絆があったんだろうな、と感じさせる。
アルテアがヴォルフに手紙を送ったのは、ヴォルフに伝えた通り「思い出話をしたかっただけ」かもしれないけど…どうにかして助けになりたかったというのもあった…と思っている。
もうこの後にこんなにアルテアとヴァネッサの話が出てくる…とは思えないけど、このちょっとだけって感じがまた良い。
多くを語らない百合。
そこがまた想像力をかきたてる。
私はこういうのが大好きだ。
正直この2巻でアルテアと出てくるたびに「お…!!」ってなるくらいに好き。
求められていた商品
そういえばダリヤって転生してるんだったっけってなるくらいに、他の作品と比べると転生感が少ない気がする物語。
でも現代日本によくあるような商品を開発できてるし、やはり転生ものではあるのかな?
ドライヤーに防水布、そして五本指靴下、乾燥中敷き……!!!
まず五本指靴下と乾燥中敷きが軍で必要になるのでは、と考えた作者さんがすごいわ。甘岸先生すごい。
そりゃちょっと考えたらわかるようなことなのかもしれないし、そっち方面に知り合いがいたら「愛用している」って聞けることなんだろうけど…とにかくすごい!!
ずっと靴を脱ぐこともできない環境下で、泥の上ももちろん走るし沼地だってあるもんなぁ…。
もちろん命が助かるのなら、水虫くらい…と思えばいいかもしれないけれども「かゆみ」って地味だけどだいぶストレスになるものだしね。
靴の中で足が滑って踏ん張れないのもいざという時命にかかわるし。
ヴォルフがちょっと持っていったものがきっかけで、あれよあれよとダリヤの開発したものが人気になってレポートがばんばん集まってしまうとは……。
ダリヤがヴォルフの希望のものをポンと作りだせてしまうのがすごいんだとは思うけれども、しかしすごいw
ダリヤと他の人との差が本当に面白いw
急激に成長するロセッティ商会
この辺はコミカライズをpixivコミックでもちょっと読んでいたけど、原作ラノベだとすいすい読めるから「あ~こういう感じだったのか」ってわかりやすくてとても良いな。
ダリヤの思惑以上に五本指靴下と乾燥中敷きが人気になったこともあり…泡ポンプボトルのこともあり……ロセッティ商会すげーーーー!!w
マジでトビアスと別れて本当によかったよ!! ラッキーでしかない!!!
イルマも言ってたけどダリヤは我慢なんてしなくてよかったんや!
これまで押さえつけられていたぶん、どんどん羽ばたいてほしい。
この2巻にはトビアスが名前以外は出てないのも良い。
商業ギルドで働いていたイヴァーノがロセッティ商会に将来性を感じて来てくれたのもありがたすぎる。
自分が詳しくなるのは時間がかかるけど始めから詳しい人がいたらやってもらえるもんね。
専門分野を分けるって大切。その方がそれぞれ集中できるし。
ヴォルフとイヴァーノで「胸派かお尻派か」「いや腰派」とか話してダリヤに冷たい目で見られたりはしたけれども、まぁ…ああいう話が…必要なことも理解はできるw
話す場所は良くなかったけどw
突然王城に呼ばれるなんて…現代日本で考えると…急に皇居に招かれる感じ…?
時代設定も合わせると、江戸城に庶民の職人が突然呼ばれるって感じかしら……。
そう考えると恐ろしいな。
江戸城で庶民の職人が呼ばれるってなると、急に殺されることも考えられる…。
さすがに王城で騎士に殺されるなんてことはないだろうけど、どんな不作法するかわからないって考えると恐ろしすぎる!!w
そんな場所で話したのが「水虫について」の話なのがw
水虫の知識は、現代日本の知識もあるから説明しやすかっただろうな。
だからこそヴォルフのあの「冗談」は失礼だった。あれは超失礼。お前らが呼んでるんだぞ。
グラート隊長が箝口令を敷いてくれたり、ヴォルフを叱ってくれて良かった。
壮年の騎士が水虫の説明聞いて悲壮な顔をしている、という描写マジで面白かったw
良い友達イルマと巻末にあったカルロの話
イルマが「トビアスなんかに合わせることなんてなかった!」って怒ってくれるところ、すごく好き。
イルマを止めようとするマルチェロからは、ダリヤに対する優しさもイルマへの優しさも感じる。
イルマは大切な友達ダリヤのことだからこそ、ここまで怒ってるって感じがする。
自分がもっと強く言っていれば、あの時違う方法を取っていればダリヤが傷つくことはなかったのにって思ってそう。
とても良い人すぎる。
ヴォルフと「友達」になったことを聞いて心配してくれるところも良い人だ。
そして巻末の防水布を作っている時のカルロ側の話。
ちょっと泣きそうになったわ。
カルロはトビアスとダリヤの結婚について、あまり前向きではなかったけど…「ダリヤを守ってくれる相手を自分がいる間に決めておきたい」というのもあって決めたのかな。
本当にダリヤを大事に思っているのが伝わってくる。
良い父親すぎる。
何故早死にしてしまったんだ…。
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後々その有難さを感じることになる…!w
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