魔法科高校の劣等生 30巻 奪還編 感想・ネタバレ

鈴林です。魔法科高校の劣等生最新刊やーーーっと読めた!

楽しみだから後にしよう…と思っていたら発売からだいぶ時間が経ってしまった。悲しい。次は31巻じゃなくて司波達也暗殺計画なのかぁ~。スピンオフの作者ももちろん同じだけど、大して好きでも…無いんだよなぁ。

買うけどね!! もちろん読みますよ!

今回は…というか今回も? 思ったけど、すごかったねw

魔法科高校の劣等生 30巻 奪還編

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助け出された水波

29巻を読み直してから読んだけど、前後編にならなくてよかった。思っていたよりも水波の救出はあっけないものにはなったけど、光宣が水波を無理にパラサイトとするような事態にならなくてよかった。

それだけ光宣が水波のことを大事に思っている、ということだと思う。

結局…光宣は本当に水波のことを好きだったんだろうか。過ごす時間が多くなると情が移るというか、好意を抱くというのは理解できる。

でも光宣はこれまでに接してきた異性がそもそも少ない。というか同性ともろくに接してきてはいないんじゃないだろうか。

どれだけ多くの中から相手を「選び取ったか」が重要であるとは言いたくないけど、光宣ほど異性と、ましてや他人と接していない状況だと「刷り込み」に近いもので水波に好意を抱いているんじゃないか…と思ってしまう。

そんなの光宣からしたら余計なお世話だろうけど。

水波は光宣のことを好意的に思っているだろうけど、率先してパラサイトになることもできないし、深雪や達也さまの助けになると助言されなければアメリカに行くとすぐに決断することもできない。

水波が自分で自覚もしているけど、好かれる理由がない。人が人を好きになるのに理由は無いけど、マジで水波と光宣には接点が無さ過ぎる。ちょくちょく会っていたわけでもないし、連絡を取り合っていたわけでもない。

それなのに水波と光宣の状況が似たようになったからって、あそこまで好意を寄せてくるのは…何か怖いわ。

だからこその初恋なんだろうけども。

 

でも達也さまに迎えに来てもらった時、水波は悲しそうだったから光宣に対して想いは成長したんだろうな。

この先2人がまた並んで立つ時があるとは思えないけど。パラサイトから戻る方法がみつかったりは……しないんだろうな。

四葉一族で仕掛けた芝居

達也さまが奇襲され血まみれで病院に運ばれる…という展開。今まで一度も無かった。

鈴林
あれ!? あ、そう!?

という思いで読んでいたけど、深雪が泣き崩れている、という描写を読んでなんだかこっちも悲しくなって少し泣けた。

ページをめくってすぐに

鈴林
で、本当はどうなの?

という気持ちだったw

 

達也さまが落葉丸に近づく船を一切攻撃しないのも怪しかったし、船に激突されても何もしないのは怪しいと思った。ましてや血まみれになるなんて想像がつかない。

そりゃ血は出るだろうけど、すぐ止められるのは知ってるし。

あのまま落葉丸でUSNAに行くのかと思ったけど、病院に入院しているという形をとって自由に動こうとしていたのか。確かにそれなら誰かに訪ねてこられても「面会謝絶」とか色々とコントロールはしやすくなる。

真夜の提案で行われたみたいだけど、嘘だとわかっていても深雪が取り乱してしまうってのは……良いね。

ワイドショーで流れたら、確かにマスコミは非難の対象になるわ。そんなことするなんて最低、という論調は生まれるだろう。ウソ泣きじゃないという深雪もさすがだ。愛が深く重いだけはある。

エリカやほのか達、そして七草真由美にまで真実をさらっと言うのは意外だった。深雪は当主が変わったら七草家と仲良くやっていきたいのかもしれない。

 

主人公が死にそうになり傍らにはヒロインが…ってのは熱くなる定番だけど、魔法科高校では主人公もヒロインもそこまでピンチになることがほぼほぼ無いからね。

芝居、という形でも観られて貴重だったw

 

裏で手を引いている真夜は、恐ろしいと感じた。事態を完全に掌握し成り行きを自由に操作できる。軍に引き渡す前に、「犯人」には自決してもらう、という何気ない会話。

アンタッチャブルと恐れられた四葉家が、芝居の上とは言えども「次期当主の婚約者であり息子」という存在を傷つけられて何もしないというのもおかしいからね。

仮に犯人が生きていたとしたら、かえって面倒になる可能性が高い。だからこそ「自決してもらった」んだろうな。犯人が死んでしまえば、四葉はそれで良しとできるし、軍部に対しても良くないイメージを持ったままでいられる。

「あんなことがあったんだから仕方ないよね」ということで、軍に対して良くない態度を取っても「仕方ない」と思われる‥‥…のではないかしら。

佐伯閣下は達也さまが嫌い

第一〇一旅団とはちょっと前からギスギスしていたけど、今回でそれが決定的なものになったな。

風間中佐と本気でやり合うようなことにならなくてよかったけど、佐伯少将は確かに達也さまに執着しすぎだ。めっちゃ気にしてるじゃん。

そして達也さまの言い分は正しく聞こえた。軍が管理するのも政府が管理するのも良いけど、それは佐伯少将の直下である必要はない。他の人であってもいいはずだ。

既に九島家と佐伯少将の関係について、さっっっっぱり覚えてなかったけど風間中佐が言うんなら何かあるんだろう。

佐伯が達也さまにしてやられているのは読んでいてとても楽しかったw すごくアニメで観たいところだw 達也さまが誰かをやり込める時に見せる冷徹さとか嘲笑とか…良いよね!

佐伯が部下に「捕らえろ」と命じて達也さまが捕まるなんて微塵も想定していなかったけど、やはり強いんだね。柳さんも風間中佐も強い。

 

もしここで第一〇一旅団が達也さま捕獲を成功したとしても、四葉家から正式か非公式に連絡が来て急襲されて壊滅していたんじゃないかしら。深雪はすぐに駆け付けれてくれるとは思うw

痛みを受けてもそのまま動けるって…本当にすごいわ。ろっ骨折れてるのに戦えるなんて。

あたしは足の小指をぶつけても止まるっていうのに……。

藤林響子の勧誘

真夜が藤林響子を引き入れようとしているのは意外だった。確かに…なんで魔法で電子機器を扱うことができるんだろう?

中の基盤や回路を完全に理解している、という訳でも無いだろうにどうしてなのか。身近だからこそ、いつも使っている技術だったからこそ藤林もそれに気づかなかった。

真夜の持つ雰囲気による影響も大きいとは思うけど、真矢は人の心を掴んだり操るのが本当に上手い。夕歌に命じて佐伯の利敵行為を告発させようとしているし、藤林を四葉に引き入れようとしている。

軍にいる意味は、確かに無い。国のことはもちろん大事に思っているだろうけど、だからといって軍にいる意味にはならない。

軍をやめようという理由に、千葉寿和がいたのが嬉しかった。恋愛関係に発展する前に寿和は死んでしまったけど藤林の中でまだ生きていた。

 

藤林長正は「敗者」という理由で四葉に協力…というか命令を受けてる? 感じがする。さすが忍び。命を助けてくれるばかりか、治療もしてくれることへの恩義…にも近いのだろうか。これから四葉の力になってくれたらいいな…とは思うけど、まだ少し怪しいよね。

藤林が佐伯の利敵行為の告発をすることでの影響がちょっと楽しみ。風間中佐と会えなくなるのは悲しい。

東道青葉の力

この人すごすぎでしょ!!w どういうことなの!!

実際にこういう人はいるんだろうけども、しかしすごいわw 達也さまにめちゃくちゃ協力してくれるじゃん。汚いあしながおじさん、って感じ。

いつか敵になってしまうこともあるんだろうか、と思えてしまうが……無いよね? いくら達也さまでも東道青葉を殺すことはできると思う。その後の影響にもよるけど。もちろん怒りに任せて達也さまが人殺しをするようなことは無いけども!

出国手続きを済ませたパスポートに、USNAの艦船1つくらいなら破壊しても構わん、というセリフ!!

言いてぇ~~~!

鈴林
艦船1つくらいなら破壊してもいいよ

とか言いたい~~~!

 

どんな状況で言うんだよって感じだけどね。「艦これ」とかじゃなく、ガチの艦船に対して使う前提ね。

九重八雲を動かしたのは東道青葉だろうに「この前の詫びだ」だなんて…w しれっと人のせいにするんだなぁw

魔の者を国内に置きたくないという確固たる信念すごいわ。ここまで貫かれると「そうなのか」と思ってしまう。

東道青葉が敵になりませんように。

たくさん出会った外国の人たち

魔法科高校の劣等生の設定からすれば、こんなにたくさんの外国人が登場するのはマジで珍しいと思う。

アイシャ・チャンドラセカールに、ワイアット・カーティス。名前は覚えられないけど、佐島さんの後書きにあるようなことだけを覚えておけば大丈夫だ!!w

アイシャ・チャンドラセカール

「魔法師という種族の自治」というのは…完全には描かれないんだろうけど、良い感じになっていくところは…観られるのかな?

インド・ペルシア連邦の偉い人が極秘で日本に来られるって…大丈夫なの!? リウ・リーレイなんてギスギスした感じで日本にいるのに、アイシャ・チャンドラセカールは超普通じゃん。

達也さまが発表した恒星炉計画はそれだけ魅力的なものに思えたんだろうな。

対抗措置を誰も持っていないのに達也さまだけが世界を滅ぼせる状態にあるのは確かに怖いと思う。でもだからって魔法を使える人たちを家畜のように制御していいとはならない。

佐伯少将やマクロード達がやろうとしているのは、戦略級魔法師の管理。それが一般市民にも及ぶかどうかにも関わってくるだけの話…なんじゃないだろうか。

 

正直ね。「メイジスト」とかよくわからなかったけど、大丈夫だと思う!

だって未だにアストラル・ディスパージョンの説明もよくわからないし。

世界に存在できるようにする土台を破壊するから、「殺す」ことができる魔法…という理解をしているけど合っているかは不明。

この「メイジスト」というのについても、ぼんやりわかっていればいいはずだ!

ワイアット・カーティス

結構な大物が普通に日本に来てるじゃん。そりゃ軍部にも感づかれるよ…だって思った以上にすごい相手だもの。四葉と接触するということの本当の意味を理解している人だった。

ベンジャミン・カノープスの親類だったとは思わなかった。リーナが持つ「助けて欲しい理由」とはまた別のものだった。

無実の罪で捕らえられた親類を何としても取り返してほしいという依頼。ワイアット・カーティスの気持ちもわかる。

向こうの勝手な都合で逮捕されたのだから、こちらも勝手に取り戻す…ということなのかしら。

この人が深雪の後ろ盾になってくれるのはとても心強い。リーナも軍に戻らないっぽいし。四葉最強伝説がまた強まってしまう。

USNA VS 達也さま

こんなに安心してみられる戦闘もなかなか無いわw 達也さま圧勝すぎてドキドキしなかったw しかしそこが良いw

幹比古やレオと一緒に日本で戦闘している時の方が、もっとドキドキ感があったな。達也さま1人でUSNAと戦っても楽勝じゃん…。

戦闘機も達也さまの前では拳銃以下だね。雲散霧消<ミスト・ディスパージョン>で消し飛ばせるんだから…便利すぎますわ。

映画の「星を呼ぶ少女」でもあったようなシーンを思い浮かべたよ。あんな感じで武器系を全て消して行ったんだろうな。最強すぎる。

自分で「UFOのパイロットだ」って言うのは笑ったw しかし通じる言い方ではあるだろうw

 

面白かったし、この戦闘がこの巻のみどころではあると思う。達也さま1人で強すぎ。魔法と銃器系統の戦いってこんなにも差があるんだね。

でもパルスレーザー砲という達也さまを死に至らしめるものもあった。つまりは…ハメ技じゃないと達也さまは殺せないんだね。

再成を繰り返し行うようなことになれば、達也さまにも限界はやってくる。そんな状況になること自体が難しいし、今回のような状況でもない限り達也さまにパルスレーザー方が向くことは無いだろうけど…!w

それでも弱点は弱点。

限定的だし色々とツッコミどころはあるけど、弱点が増えた。もう一つの達也さまの弱点は深雪w

恋愛ごととか細々としたこと

一条将暉とリウ・リーレイは、くっつけば良いんじゃないかな(適当)

まだ一条将暉は深雪のことを好きだろうけど、深雪は一条将暉にまっっっっっったく興味を持ってないし達也さまの婚約者になれたのに今更一条将暉と結婚する理由も無い。

最近一条将暉が深雪を想う描写は無いけど、まだ好きだと思うなぁ…。

 

リウ・リーレイが一条将暉を好きになったのも光宣と同じく「刷り込みに近いもの」かと思ったけど、リウ・リーレイの方がたくさんの人と触れ合ってるしそれは無いか。

一条将暉のような反応をしてくれる人が初めてだったんだろう。本当に恋なのか、お兄さん的な想いかはわからないけど…付き合ってみればいいんじゃない?(適当)

でも戦略級魔法師同士の恋って、めちゃくちゃ話題になりそうだし色々とめんどくさそうだな。まぁそこまで興味ないんだけどね!!w

 

ほのかを守って欲しい、と雫が言い出したのは意外だった。北山家ならほのかを守ることだってできるだろうに。雫はほのかの想いを知っているからこそ申し出たのかな。

ほのかが四葉お抱えになるって…イメージがわかないけど、でも確かに安全ではいられそう。ほのかは魔法師としても優秀だし、その魔法の才能を四葉に評価されそうでもある。

前の巻の後書きで、達也さまは浮気する予定は無いって描かれてるし本編でも言っているけど……ほのかを応援する立場としては、してほしくなるよね!!w

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後々その有難さを感じることになる…!w

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