超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです! 4巻 感想・ネタバレ エルム共和国の貨幣発行と一緒におこるゴタゴタ

鈴林です。少しでも積本を消化するために読み始めたけど、やっぱり面白いね!

コミカライズよりも先をどんどん読めるし、描写もカットされないし細かいからやっぱりラノベは良いね。

メディアミックスしてるし、アニメを観ても更に楽しめそう。原作を知ってからメディアミックス先を知るのが一番良いかも。

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです! 4巻

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盛りだくさんな巻

思った以上に盛りだくさんな巻だった。これまでの巻もそうだったかもしれないけど、まさかここまでになるとは。

ネウロという脳噛探偵ネウロを思い出すようなようなフレアガルド帝国元帥のネウロに、ローゼンリンク・ラカンのシェンメイ・アジュール王国のセルゲイ…。

新キャラがたくさん出てくるのはもちろん、その内容もまた違っていた。

これまでは武力での戦いが多かったけど、この4巻は武力の戦いもあったけど頭脳戦がほとんどだった。

政治的な駆け引き、外交・商売における考え方…読んでて楽しかった。このラノベで触れたことを日常に活かせるとは思えないけど、少しでも触れられたことはこれから先何か変わるかもしれないしね。

面白かったーーー!

異世界人同士ではあるが怪しい男

ネウロ・ウル・リヴァイアスという名前は本名なのかな。嘘だったとしても本名だったとしても、それがすぐに悪影響を及ぼすものじゃないけど「邪悪な竜」に与する者として真名を持っていそうな気がする。

ネウロも同じ「別の世界から来た人」だとは思わなかったなぁ。核爆発を知っている世界から来ていて、更には魔法も使える世界から来たとは。

ネウロが力を貸してくれることで割と早く終わってしまうのかと思ったけど、そうはならないんだね。

暁が見せたマジックも「手品である」と分かった上で見ていたようだし。それでもタネを見抜けないのは現代の人とほぼ同じだろう。

ゴッド・アカツキの評判を下げることもせず、七人が元の世界に帰ることができるように助けてくれるっていうのは確かにうまい話すぎる。

司たちに得しかない。司たちが「この世界がどうなっても別に関係が無い」と割り切れる人たちだったらあのまま帰っていたかもしれない。

エルム村の人たちに助けられたことを本当に感謝しているし、一度請け負ったことへの責任感を強く感じているからこそ残ったってことだよね。

 

ネウロはエルム共和国の樹立を認めてくれるし、ラストでは司からの要請にも応えてローゼンリンクを始末してくれるし…今のところは味方に近いんだろうけど…。

ラストの雰囲気、というかあの流れを見るに何かを崇拝している人っぽいよね。

恐らくそれが「邪悪な竜」と司たちが呼んでいる存在なんだろうけど。ネウロは確かに何かを隠しているけど、まだお互いに利用価値を感じているから手を取り合っているって感じなのかな。

エルム共和国の貨幣発行と一緒におこるゴタゴタ

読んでたらあっという間だったけど、改めて考えるとものすごい怒涛の流れだよな。

ギュスターヴを倒してからの進み方がものすごい。国としての地位を確立したばかりでなく、敵対していたフレアガルド帝国にも国であることを認めさせて戦争責任も押し付ける形にしてるし。

押し付けるもなにも、司の言うことが正しいように感じたけどそれも計算の内なのかな。

外交上「私たちが悪かった」なんて認めるはずもない、という言い切り気持ちいいくらいだ。責任を認めてしまえば、それによって発生した被害なんかも全部補償しないといけなくなるもんね。

先を見越して回答しないといけないのが怖いわ。

 

エルム共和国の新しい貨幣に暁が使われるのは妥当…だよねw 本人としては喜ばしいのかどうなのかは聞いてみたいけど、神として崇められている以上必要にはなるだろう。

ゴッスって言いづらい、と思ったけど新しいものはどれも似たようなものかしら。

このゴッスを巡ってすごい戦いが始まった。読んでいて面白かったしどうやって決着するのかと思った。

新しい貨幣を作るにあたって裏での取引やら何やらが起きて…先々のお金の流れ世界の流れも予想しないといけないのか…あたしにはできないなぁ~~~!w

ゴッスを認めさせるところまでは良かったけど、金貨を作るにあたって材料に必要な金を買い占められるとは。材料から抜かれてしまうのは痛かった。

そんなことを思いつくものなのか、とも思うしそこまでするのか、とも思う。

 

この貨幣に関する戦い、めっちゃ面白かった。ここがこうなって~とかはうまく伝えられないけどw とにかく面白かった!

こういう頭脳戦の方が想像しやすいし面白いかもしれない。武力での衝突も面白いんだけど、銃の違いとか上手く想像つかないし騎兵隊の装備についても詳しくないから色々言われてもパッと出てこなかったりするんだよね。

お金という身近なものであり、紙のお金も銅貨も身近だからわかりやすかった。金に価値があるってのも現代と同じだし。

ルーが思いついた策は確かにすごかった。

真実がどうであれ「誰かが裏切るかもしれない」という状況であるのが大事。誰を裏切り者にするのかは自由で、疑心暗鬼な心を揺さぶればすぐに金を売ってくれるはず…という確信めいた予想。

あれはできない。すごいわ。正直者は馬鹿を見る、というけどルーからすれば本当にそうなんだろうな。

事実を知った上でそれをどう伝えるか、どう脚色して伝えるかは伝える人の自由。

またそれを「真実」だと信じるかどうかも受け手次第。「真実としか思えない」というように伝えるのも伝える人の手腕次第…にも感じられる。

ルーの年齢でそこまで考えが及ぶのもすごい。年齢は関係ない…としてもそれでもすごいわ。あたしにはその考えは出てこない。

 

ルーの策を聞いて勝人が飛び出したのは、全て想像がついたからだったのか。

「誰か裏切り者が出たよ」と教えたことで密約に応じる国が出るのは想像がつくけど、金を買い占めている国の中にはお互いを見張っている者もいるはず。

それについて見逃していたから船は襲われてしまった…んだよね。

ルーが死んじゃうかとも思ったけど死ななくて良かった。あっけなく死んだら悲しすぎる。4巻の表紙にもいるのに!

ルーの提案で一時金を手に入れられるかと思われたけどそうはならず、水夫さんは6人くらい亡くなってしまったしダメージも受けた。

そのことでルーが責任を感じて「反省」するとは末恐ろしい子だ。

というか「反省」の意味を改めて知った気がする。何か失敗をして落ち込んでいることが反省じゃないよね。

小さい頃からよく「反省の色が見えない!」って怒られてたけど、そもそも反省の色ってなんだよ!w 失敗したことを受け入れてもう間違わないようにするのが反省、とあたしは受け取った。

でもそう思えることは難しいことでもあるんだね。

失敗を自分に刻み込んで同じ間違いをしないようにするなんて…今はできるけど小さい頃は無理だったわ。ちなみに今も「反省の色」ってのはわからない。

あったとしても他人に簡単に見せるものでもないとすら思う!w

 

貨幣の流通において紙紙幣の誕生の重要性は歴史の授業で習ったような……気がする。

それまでは金や銀・銅を使った貨幣が主だったけどシェンメイの言うように、硬貨だと大量になった時に不便なんだよね。

紙だと安く作れるし保管も硬貨よりは楽。良いことしかない。物々交換でない時点で「お金」というものの共通認識の上に成り立っている取引だから、何でも構わないと言えば構わないんだよね。

こうやって改めてラノベで知るとまた気持ちの良いものがあるわ。こういう勉強にもなる本って好きだよ。

さよならざまぁみろローゼンリンク

ローゼンリンクの挿絵は最後まで出てこなかったけど、一体どんな奴だったんだろう。ちょっと見てみたくもある。

ローゼンリンクがセルゲイの屋敷で勝人をめちゃくちゃ馬鹿にしたのはイライラしたけど、これからの展開を思えば我慢できるところもあった。

あれだけ言われて平然としていられる勝人はすごいわ。例え腹の中では怒りで煮えたぎっていたとしてもそれをコントロールできるのがすごい。

貨幣は金でできているもの、金属でできているもの、という概念を更新できず置いていかれてしまったローゼンリンクは哀れだ。

プライドが邪魔をして真実が見えなくなってしまった。勝人がローゼンリンクに追い打ちをかけなかったのはちょっともったいないと思ったけど、その必要はなかったってことなのかな。

勝人がフレアガルド帝国に特別何かをしなくても、後は坂を転げ落ちるだけだったのかも。

ラカンとアジュールから金を先に買い取ったのはフレアガルド帝国を1人負けにさせるため。エルムは金で損をしたとしてもいくらでも取り返せるし、金貨をこれから作ることも視野に入れてもいいし、金細工作ったって良いだろうしね!w

ラカンとアジュールに紙幣の利点を理解してもらえば、文句言われずに使用されることになり更にゴッスは広まる。

元々七光聖教に対して悪い感情も少なかっただろうし、それも見越しての「紙幣」だったかもしれない。

 

フレアガルド帝国はゴッスを手に入れられなかった損に加えて金での損もあって大打撃だろうというのは想像がついたからこそ、勝人は何もしなかったのかな。

大量に貨幣を作って民が苦しむだろうことになるのを予想して司が出張ったのも、それも予定の内ということか。

 

ローゼンリンクが死ぬことになるのは意外だった。自裁って、自分で死ぬという意味なんだね。このラノベは意味をよく知らない単語がちょいちょい出てくるのも新鮮で良いわ。

ローゼンリンクが死ぬことで全てをチャラにするなんて前時代的というか…江戸時代くらいの考えって感じがするけど、ローゼンリンクが生きていると復讐される可能性もあるし邪魔だから死んでもらった方が良い…ということなのかな。

どこかに投獄するにしても食事とかで費用はかかるし貴族だからめんどくさいだろうしね…。

ネウロの使った魔法は何だかかっこよさげだけど、あの力は「邪悪な竜」から借りた? もらった? 力だったりするのかな。その辺もこれから気になるわ。

ジャンヌとゼスト

ジャンヌがゼストを好きになったのは意外だった。そんな風になるとは想像してなかったし、そこまで親密? になっていたとも思わなかった。

ジャンヌはそこまでゼストのこと好きになったのか…。ゼスト良い人そうだもんね。

奴隷だったココに市民権を与えて、家族を持てるようにしたってのも読んでてちょっと泣けたわ。良い人すぎる。ゼストはあのフィンドルフの元で働いてなくて本当に良かったと思うわ。

ジャンヌの想いの強さとけなげさは、リルルに気持ちを強く持たせるための布石だと思ったよ。

「〇〇という理由があるから、彼のことは好きにならない」ってのはおかしいもんね。本当にゼストのことを好きなのであれば、玉砕覚悟で向かうものだと思う。

ゼストが結婚を考えていないとか、新しく誰かと付き合うことを考えてないと聞いて想いを捨てるのは「それまでの想い」というだけのこと。

「~~だから好きになるのやめます」ってのは良くないだろうね。

もちろんそれが不倫だったり浮気になるのであれば、告げない方が良いし告げたとしても不貞行為になるようなことは控えるべきだ。

でも好きになるのは自由だからね。思いを告げてすっきりして終わるのも良いだろう。

 

リルルの「司さんはいつか元の世界に帰るし」とかいう理由で好きな気持ちをやめるのは違うよね。

良い人そうなフリして自分が傷つきたくないだけ。「元の世界に帰るから」と言う理由でフラれるのが怖いから、あらかじめ予防線を張って超えないようにしているだけ…かもしれない。

ウィノナさんの清々しい感じとか、不審者の正体はジャンヌだった、とかも面白かったけどジャンヌが想いを伝える辺りは読んでて気持ちよかった。

 

リルルと林檎ちゃんでお互いを褒め合う謎のケンカもあったけど、あたしは林檎ちゃんを応援するよ!!

頼む! 林檎ちゃんと司でくっついてくれ…!

ヤマト皇国の人たち

ラストに登場したカグヤは、花魁言葉を使うのかな? 「くりゃれ」ってすごく…すごく厨二心をくすぐられる語尾だよね。

日常生活では絶対に使わない語尾でもあるけど!w

フレアガルド帝国からの帰りに襲われた時にいた、ヤマトの敵? っぽい奴もそうだし、次の巻からはヤマト皇国編になるのか。まだギュスターヴの影はちらほら見えそうだな。

葵の新しい刀も手に入りそうな気がする。ケモミミ少女に助けられた貸しというやつも、大きく返すことになりそうだ。

司の悩み

3巻のラストでギュスターヴに死に際言われた言葉で司がすごく悩んでるけど…どうしようも無くない?

もっと救えたんじゃないか、もっと自分にできたんじゃないか? って考えることは亡くなった人からすればありがたいことだしこれからの成長にも影響するから悪いことではないと思うけど…あそこまで深く悩んでると…

神にでもなりたいのか、と思ってしまう。

人間なんだからそこまで見通せるわけもないじゃん。司は自分だけは他のみんなと違って超人じゃないって思ってるけど、十分超人でしょ。

それで超人じゃないって他の人に謝ってくれよ!w

1人で何でもできるようになりたいと思い過ぎてる気がする。誰かに頼ることももちろん理解しているだろうけど、できることとできないことがあるでしょ。

「もっと他の選択肢があったんじゃ」と考えて「反省」するのは良いけど、司はよくやってる方なのにあそこまで悩まれると…「神様目指してるのかよ」とすら思えてくる。

勝人と司は敵対していくかもしれないけど、現代社会でさえ「万民平等」と言いつつ資本主義で格差できてるんだからエルム共和国がある異世界でも同じようになっても良いと思うけどね。

底上げすればいいんですよ底上げを!!w

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後々その有難さを感じることになる…!w

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