鈴林です。あせとせっけん1巻の感想とネタバレです。

なんだか話題みたいなので読んでみた!w え、エロ...い?展開もあるの?? 基礎知識0で読み始めたからこんな知識しかないw

とりあえず絵がかわいい。大事!

あせとせっけん ネタバレ 1巻

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あせとせっけん 1巻 ネタバレ

1話 君のにおいを嗅ぎに来ます

「会社のためです! これから毎日1週間…俺は君のにおいを嗅ぎに来ます!!」

名取さんが、麻子を壁際に追い詰めて宣言する。

 

ここは株式会社リリアドロップ。女性に絶大な人気を誇る化粧品・バス用品メーカー。

その商品のイメージ通り、華やかで素敵な社員が多かった。

そんな憧れの会社のトイレで、八重島麻子(やえしま あさこ)26歳の朝の日課は始まる。

 

麻子は人より汗っかきで小さい頃は「汗子」と呼ばれからかわれていた。それ以来ずっと制汗・消臭ケア用品が手放せなくなっていた。

汗をかかないよう極力目立たず動かないように過ごす日々。

麻子の生活は常に汗対策に支配されていた。

 

会社の1階にある新商品展示スペースに、夏の新商品が展示されているのをみつけて麻子は嬉しくなった。

ショーケースの前にしゃがみこみ、じっくり新商品を観察する。

 

『香りはサニーベルガモットとミントドロップの2種類か…。どんな香りだろう。

早く社割販売始まらないかなぁ…。

リリアドロップのせっけんは大好き。使うとこんな私でもゆりかごの中にいるみたいに安心する香りに包まれる…。

大好きなせっけんの会社にいられるだけで、私は十分幸せ…』

 

そう思いながらショーケースを見ていると、突然見知らぬ男性に首元の匂いをかがれてしまう。

 

「ちょっと失礼」 と言いながらクンクンと匂いをかぐ男性。

びっくりして麻子は「なっ…なんなんですか!?」と聞いてしまう。

 

匂いをかいできた男性は、商品開発部プランナーの名取香太郎(なとり こうたろう)といい

「今君のにおいにビビッときた…! もっとじっくり嗅ぎたいので少々お時間いただけますか?」

と麻子に問いかける。

 

「い…いただけません!!」

 

そう言ってすぐにその場を去る麻子。

 

『変態だ…!! しかもにおいを嗅がれてしまった…!!

ケアしたばかりなのにもう匂ってたなんて…またトイレでケアしなきゃ…!』

 

と考えながらトイレに向かっているところを、またさっきの男性につかまってしまう。

「悪いようにはしません! 嗅ぐだけです!!」

そう言われながら部屋で二人っきりにされてしまう。

 

『それが一番嫌なのに…!!』

 

壁際に追い詰められ、壁ドンされているような状況で首元のにおいを嗅がれる麻子。

 

「んん?」

「わたしのにおいでさぞご不快な思いをされたかと存じますが…どうか命だけは…!」と懇願する。

 

「すみません、泣かせるつもりは…! というかあなたは決して不快なにおいなんかじゃありません!!」

泣いている麻子を見て、一応弁明してくれる名取さん。

 

彼が言うには、麻子は「めちゃくちゃいいにおい」らしい。彼はそのにおいの元が知りたいらしいのだ。

彼は麻子が使っているせっけんも当てる。リリアドロップが出している「ももと原っぱ」のせっけんを使っていることも当てて見せた。

鼻が利くらしく、使っている汗拭きシート・デオドラントスプレー…なども次々と当てていく。

 

最近リリアドロップが出しているせっけんは、全て名取さんがプランニングしているそうで、冬の新作ラインナップのプレゼンのために…麻子のにおいを嗅ぎたいらしい。

麻子の大好きなせっけんを作っているのが、目の前にいる名取さんだと知る麻子。

 

「しかしおかしいな…。最初に嗅いだ君のにおいと、今嗅いだにおいが微妙に違う…。」

 

それを聞いて、もう汗のにおいが出てしまったのかと焦る麻子。

「他の人だったのでは…?」と標的を変えようとするが、名取さんは「俺がにおいを嗅ぎ間違えるはずありません」と自信を持っているようだった。

 

名取さんはミーティングの時間が迫っているため、もう行かなくてはならないらしい。

麻子が首から下げている社員証を見て、話し出す。

 

「経理部、八重島麻子さん。

俺はあなたのにおいを嗅ぐとすごくインスピレーションが湧きます。新作のアイディアも浮かぶかもしれない…。

どうしても最初に嗅いだあのにおいがもう一度かぎたい!

会社のためです! これから毎日1週間…俺は君のにおいを嗅ぎに来ます!!」

 

その宣言の後、名取さんは本当に毎日麻子のにおいを嗅ぎに来た。

麻子は念のために名取さんについても調べたが、せっけんを作っているというのは本当のようだった。売れ筋商品の立役者ということで社内では有名人のようだった。

新作の命運がかかっているともなると、断るわけにもいかず…においを嗅がれる日々を送っていた。

 

倉庫など人がいないところで嗅がれることもあれば、給湯室など人が通るかもしれないところでも嗅がれていた。

どれも非常に密着して嗅がれていたので、麻子は恥ずかしさもあれば複雑な気持ちだった。

 

名取さんとお昼を食べている時、

「今更ですが…におい嗅がれるのってやっぱり嫌ですか? 嗅ぐときいつも緊張しているみたいなので…」

と言われてしまう。

 

嫌なのかどうか、自分でもはっきりわからなかった。ここまで人ににおいを嗅がれた経験はなかったので、抵抗がないわけではない。

 

そう伝えると、名取さんは「自分ばっかり良い思いをしてすみません。お礼にできることあったら言ってくださって結構ですんで」と言ってくれる。

良い思いをしている…と言われて麻子は「リリアドロップのせっけんが大好き」という想いを素直に伝える。

 

汗っかきなのがコンプレックスだったが、リリアドロップのせっけんで体を洗うと良い香りに包まれてすごく心が安らぐ。

「だから良い思いならずっと前から…私の方がしています。ありがとうございます。」

 

そう言うと、名取さんも嬉しそうだった。

麻子のにおいを嗅ぐ中で、日によってせっけんの香りが違うので何種類か使っているんだろうな、というのは感じていたらしい。

わかってくれたのが嬉しかったのか、麻子は自分が今ハマっているせっけんの香りや、オードトワレの使い方について話し出す。

 

お昼を食べて麻子と分かれた後…名取さんは麻子の嬉しそうな表情を思い出し、改めて頑張ろうと思うのだった。

 

日曜の夜、自宅のお風呂でリリアドロップのせっけんのいい匂いを感じながら体を洗う麻子。結局名取さんが求めるにおいを出せたことは無かった。

明日、月曜日は名取さんが新作のプレゼンをする日。

名取さんが自分のにおいを「いいにおい!」と言ってくれることが心に残っていた。

 

次の日出勤すると、入口で名取さんと鉢合わせる。麻子が声をかけると名取さんはクマを作りやつれた顔で振り向いた。

 

「すいませんちょっと一緒に来てください。今すぐに…!」

と言われ、会社の非常階段までついて行く。何かあったのか心配していると、

 

「プレゼン資料は無事できました…。めちゃくちゃ頑張ったんです…。

だから土日の分ガッツリにおい嗅がせてください!!」

 

と言うやいなや、麻子の鎖骨付近に顔をうずめて深く長く深呼吸を始める名取さん。

 

「はぁぁ~~…いいにおいだぁ…」

 

一旦満足したのか、そう言うと深々と頭を下げて麻子にお礼を言ってくれた。

土日はプレゼン資料作りに奔走していたらしいが文面を考えれば考えるほど「本物のにおいを嗅ぎたい!」となったらしい。

 

「完全に八重島ロスでしたよ」

と言われあまり悪い気はしない麻子。

 

名取さんは持っていたカバンを開けると、以前サンプルで作ったせっけんがどっさり入っていた。麻子が好きそうなものもチョイスされていた。

 

持ってきてもらったせっけんのにおいを嗅いで喜んでいると、何かを察知したのか名取さんがガバッと近寄って麻子のにおいを嗅ぎだす。

 

「これだ…このにおい…! 俺がずっと嗅ぎたかった最初のにおいです!!」

「えっ…そんな…どうして急に?」

「八重島さん…俺が最初ににおいを嗅ぐ前って何してました?」

 

そう聞かれて、リリアドロップの新商品の展示を見て幸せに浸っていたと説明する。

 

人はドーパミン分泌時やストレスを感じた時など、精神状態によって汗のにおいも変わるものらしい。

名取さんが求めていたにおいは、麻子が幸せを感じた時のにおいだった。

 

「私、もう一度そのにおいを出したいって思ってたんです。

前は人ににおいを気づかれないようにビクビクしてたのに…どうしたら最初のにおいを再現できるのか頭がいっぱいになってました。

偶然だけど…最後にもう一度出せて、名取さんに喜んでもらえてよかったです。

プレゼン頑張ってくださいね!」

 

麻子が笑顔でそう言うと名取さんは寂しそうな顔をした後に

 

「最後なんて、言わないでください。もっと…じっくり…」

 

と言いながら麻子の太ももに沿うようにスカートの中に手を入れようとする。

麻子はすぐに「やっ…!」と名取さんを押しのけた。さっき名取さんが渡そうとしたせっけんのサンプルが階段の踊り場に散らばる。

 

名取さんは自分がしたことに気づいたようだった。名取さんが引き止める声を無視して、麻子は急いでその場を後にした。

 

『お…俺は…においに惚けて…なんてことを…!!』

 

 

麻子はそのまま走って女子トイレの個室に逃げ込んだ。あんなやらしい触り方をする名取さんは初めてだった。

女子トイレに他の社員の会話が聞こえてくる。

電車に最近痴漢が出るらしく、ただ触るのではなく体のにおいなどを嗅いでくるらしい…と話していた。

 

においを嗅いでいるので現行犯逮捕できず野放し状態になっているらしい。

「フェチかなんだか知らないけど、勘弁してほしいよね~~!」

そう会話する女子社員。

 

麻子の中で名取さんはそんな痴漢とは違う存在だった。頭では理解している。

でもあの時、ほんの一瞬だが麻子は名取さんをこわいと思った。

 

その後食堂に行くと、名取さんがいた。名取さんは麻子に話しかけようとするが麻子は目をそらし、食堂から逃げるように出ていく。

仕事をしていると、名取さんから社内メール宛に謝罪のメールが届いた。

 

お詫びとお礼のために時間が欲しい…と書いてあった。

麻子はそのメールにビジネスメールのように返信した。

 

失礼な態度をとってしまったことを謝り、商品開発に関わることができたことにお礼を言い…時間を割いてもらうのは心苦しい…ということを書いて送信し、そのまま帰宅する。

 

電車で帰宅中、これまでのことを思い返していた。

新作のせっけんに思いを馳せつつ、今日はどのせっけんで体を洗おうか考えていると…麻子の左後ろから近付いてきたおじさんが

麻子のにおいを嗅いでいる気配を感じる。

 

麻子は電車のドアの方を向いて立っている。そんな麻子に近づいてくるサラリーマン風のおじさん。

名取さんじゃないことはすぐにわかった。女子トイレで聞いた、においを嗅ぐ痴漢の話を思い出し怖くなる。

 

スンスン…

 

という音が耳元で聞こえる。

『いや…どうしよう…こわい…。名取さん…!』

 

「ちょっと失礼」

名取さんが麻子からサラリーマンを引きはがして、間に入ってくれる。

そそくさとその場を離れるサラリーマン。

 

麻子は名取さんが助けてくれると思わず、話しかけようとするが名取さんに「家まで送ります」と言われそのまま口をつぐんだ。

自分を守るように立ってくれる名取さんに気づき、涙が出てくる。

 

電車から降り、帰り道…麻子は電車で助けてもらったお礼をやっと口にする。

名取さんも痴漢かもしれない、と思っていたらしい。「しょっぴけばよかった!」と怒ってくれるが、助けてくれただけで麻子は嬉しかった。

 

「名取さんが偶然乗り合わせていなかったらどうなっていたか…」

「…偶然じゃないです」

 

麻子が送ったメールを見た後、すぐに追いかけてきてくれたようだった。

ギリギリ同じ電車には乗れたが、位置が遠すぎてどの駅で麻子が降りるのかずっと見ていた、と話してくれる。

 

「さっきの痴漢と同じですよね…。でもどうしてもちゃんと…八重島さんに直接謝りたかった。

嫌なんです。このまま…つながりが無くなってしまうのは…。

本当にすみませんでした…。」

 

「…同じじゃないです! 名取さんは優しいし…ステキなせっけんを作れるし…私…

名取さんにならにおいを嗅がれても…全然嫌じゃないんです…!

むしろ… もっと…」

 

名取さんの真摯な謝罪に応える麻子。

麻子の思いがけない答えを聞いた名取さんは…麻子の家に行き、そのまま一夜を共にした。

(ここの描写が突然のエロでびっくりしたけど、なんかすごく良い! 是非見て!!w)

 

その後リリアドロップの新商品、ベッドで香るやすらぎせっけんがガラスケースの中に飾られる。

体を洗っている時と、布団に入った時とで2種類の香りが楽しめるらしく麻子のオードトワレの活用法からヒントを得たらしい。

 

小声で

「一応これの香りは麻子さんのにおいとは全然違うから安心して」と言ってくれる。

「そうだったらどうしようかと…」

 

「するわけないじゃん! 俺だけのにおいだし!」

名取さんは笑って答えた。

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2話 汗子ちゃんと麻子ちゃん

少し戻って、初めて夜を共に過ごした日の翌朝…スマホのアラームで目を覚まし、何があったか思い出して1人赤面する麻子。

アラームを止めて時間を見た後、急いで名取さんを起こす。

 

「7時半です! 私9時には出社しないと…! 名取さんは今日何時出社ですか!?」

隣でまだ寝ている名取さんを起こす。

 

名取さんはカッ! と目覚めると「9時半からミーティングだ…!」と覚醒したようだった。

名取さんに洗面所の場所を案内し、自分は簡単な服を着て準備を始めると…シーツの上に血がついているのをみつける。

 

麻子はそれまで男性経験が無かった。

『本当に出るんだ…。ずっとなのかな…。ナプキンしたほうがいいの…?』

血がついている部分を隠すようにぎゅっとシーツを握り考えこんでしまう。

 

すると後ろから名取さんに「あれ? 支度しないんですか?」と声をかけられ、ついビクッとしてしまう。

血のことは伏せ、そのまま名取さんを見送る。

 

名取さんが家を出ていく時、ばちっと目が合う2人。

名取さんは何かを我慢するような顔をして、急いで会社に向かった。

 

しかしその日の麻子は…会社では全く役に立たなかった。

仕事に集中しないといけないのに、ふとした瞬間に昨日の夜のことを思い出してしまう。そのせいで顔は赤くなるし汗だくになるし、仕事もミスが多くなってしまっていた。

普段はそんな凡ミスをしない麻子を心配して、部長(男性)が

「調子が悪いのにそれを隠すような人には、仕事は任せられないわね。午後から半休取って休みなさい」

と言ってくれる。

 

昼休みになり心を落ち着けようと女子トイレの個室に入るが…やっぱり昨日の名取さんとのことを思い出してしまう。

また汗が止まらなくなってしまう麻子。替えのインナーを常備していたので、汗のケアをしつつ着替える。

 

このままでは汗が止まらず意味が無いので、汗がひくような何か嫌なことを考えようとする。

 

それは幼いころの記憶。

「汗子ちゃん」と呼ばれからかわれた時の記憶。

名前は「麻子」だが、いつも汗をかいている…という理由で「汗っかきの汗子ちゃんと呼ばれていた。

 

悲しい気持ちにはなったが効果はあった。汗も引き、午後も仕事をできそうだと思ったが女子トイレを出たところで名取さんと鉢合わせする。

 

「やっぱりここにいた」

 

「ななななななんでここにいるんですか!」

顔を合わせただけで真っ赤になってしまい、目も合わせられない。

 

名取さんは麻子を心配して経理部に行ったらしいが、いなかったので「麻子のにおい」を辿って来てくれたらしい。

 

「においを辿る…!? そんなに私においますか!?」

「正直今の俺には刺激が強いにおいです…。昨日の夜と、同じにおいがするから…」

 

『夜と…同じにおい…? それじゃあまるで私…!!』

麻子は真っ赤になり、また汗を大量にかいてしまう。恥ずかしさのあまり汗をかいてしまったので、またすぐに女子トイレに戻ろうとする。

 

「すいません、ちょっと私汗をふいてきます…!」

 

しかしめまいがして、麻子は女子トイレの通路で座り込んでしまった。

名取さんは助けに行きたいが、一歩先は「女子トイレ」という男子禁制の場所…。

一瞬躊躇するが、それどころではないので意を決して中に入り麻子を介抱するために呼びかけ続ける。

 

「…み…ず…」

 

 

麻子が起きたのは夕方の4時半頃。気づけば医務室のベッドで寝ていた。

ベッドから出ると、脱水症状で倒れたと聞かされる。

 

『汗のかきすぎで脱水症状になるなんて…』

と落ち込みながら職場に戻ると部長(オネエ?)に話しかけられた。

 

「もう半休申請出してあるからこのまま上がっていいわよ!

午前中のミスも私がきれいに直しちゃったし?? 八重島ちゃんはなんの心配もいらないからねん」

 

明るく答えてくれる部長に申し訳なくなり、謝罪を重ねると

 

「あーーー!! 久しぶりに駅前のケーキ屋のチェリークラフティがすっごく食べたーーーーーい!!」

と叫びだす。

 

「今すぐ買ってきます…!」

というが、お昼には売り切れてしまう人気店らしい。

 

「明日でいいわ。おやつに一緒に食べましょ」

麻子にそう優しく言う大蔵部長。

 

自席に戻り、退勤前に自分宛のメールを確認すると名取さんから

医務室から戻れたら電話ください!

とメールが来ていた。

朝まで名取さんと一緒にいたのに、まだ携帯番号も知らなかった。

 

すぐに名取さんに電話する。屋上のテラスにいることを伝えると、名取さんは4階にあるオフィスから8階の屋上まで走って来てくれた。

 

体調を心配されたので、軽い脱水症状だったことを伝える。

 

・今朝はちゃんと帰れましたか?
・朝ごはんも出せなくてすみません
・良かったらメールアドレスも知りたいです
・今朝の沈黙は私はどうすべきでしたか?
・私はこれからどうしたらいいでしょうか…?

名取さんに聞きたいことはたくさんあるが、言葉がうまく口から出ない。

 

「八重島さんの名前…麻子の麻の字って、リネンとかの麻ですよね?

由来とかあるんですか?」

 

スマホに登録した麻子のアドレス帳を見て名取さんがつぶやく。

 

「麻の葉っぱは、丈夫で高くまっすぐ伸びて古くから愛されてきた植物なんです。そんな麻のように健康でまっすぐで…

みんなに愛される子になってほしいと、つけてくれた名前です。

なのに、全然そんな風になれなくて…。」

 

麻子はずっと自分に自信が持てなかった。

「汗子」とからかわれても言い返すこともできなくて、汗をあまりかかないように縮こまってばかりだった。

名前の由来の「まっすぐ」とは程遠い、と自分でも感じていた。

 

「良い名前じゃないですか。そんなの聞いたらなおさら”麻子さん”って呼びたい」

 

名取さんは少し照れながら言った。

その後名取さんの中にある「麻」のイメージを話してくれる。

 

「においは断然八重島さんの方が上ですよ! どんなアロマも敵じゃないです。

あとまっすぐさもあるでしょ! 好きなものにまっすぐなところ!

その好きなものは、俺のせっけんですけどね!」

 

名取さんが少し照れながらそう言うと、麻子は涙を流していた。

突然泣き出した麻子を見て困惑する名取さん。

 

「…です。

すきです…名取さん。ごめんなさい…こんなことっ言うつもりじゃ…!」

 

涙をポロポロ流しながら告白してしまう。

 

「いや…俺の方こそ、俺なりにどう言おうか考えてたんですけど…。早く言えばよかった。

俺もすきです。俺の恋人になってください。麻子さん。」

 

名取さんに握られた手を握り返し

「はい…喜んで!!」

と笑顔で返事をする。

 

そのまま屋上のベンチでどちらからともなくキスをする。

 

麻子は今朝から思っていたことをふと聞いてみる。

「今朝もその…キスしようとしてくれたんですか…?

してもらえるのかと思ったんですがどうしたらいいかわからなくて…すいません…。」

 

キスしたいと思ったらしいが、告白する前にそんなことをしてもいいのか? という葛藤もあったらしい。

しかし昨日は最中にキスをばんばんしているし…という自分へのツッコミもあった。しかし男のケジメとしてぐっとこらえたらしい。

 

「でもこれからはたぶん、あんま我慢しません。

今まで以上ににおいも嗅ぐし、キスとかも色々しますから」

 

「お手柔らかに…おねがいします。」

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3話 心の準備

名取さんと麻子が付き合っていることを周りに言うのかどうか、名取さんにメールでそう聞かれて麻子は初めてその考えに至った。

『誰かとお付き合いするということは、そんなことにも気を付けないといけないんだ…』

と思い、廊下からこっそり名取さんの方を確認する。

 

ミーティングの後なのか、廊下でも仕事の話をしていた。

会社での名取さんはいつも人に囲まれていて、まるで海外ドラマのワンシーンのように麻子の目には映った。

そんな名取さんは他の女性にもモテるだろうし、自分と付き合っていると公表したら周りはどう思うのか…。

そう考えると落ち込んでしまう。

 

そんな時仕事の話をしていたはずの名取さんからスタンプが送られてきた。

不思議に思い、廊下の名取さんの方を振り向くと麻子に向かってピースを返された。

 

ミーティングルームで名取さんと一緒にお昼を食べている時に、どうして気づいたのか聞いてみると

「残り香がありましたからね! 近くにいるだろうなと!」

と嬉しそうに返された。

 

残り香と聞いて麻子は一瞬落ち込むが名取さん曰く「俺にしかわからないレベル」らしい。

改めて「周りに言うかどうか」聞かれるが、麻子は「まだ秘密の方がいい」と答えた。

 

心の準備もできていないし、名取さんと立場が違う。しかし秘密にすることによって、ミーティングルームの私的利用も増えてしまってそれはそれで罪悪感があった。

麻子のそんな話を聞いて

 

「僕らは何も禁を犯していませんよ。

このミーティングは、アイデア出しの側面がありますから!!」

 

とはっきり宣言する。

元々始めからそうだった。名取さんは麻子のにおいを嗅ぐと、アイデアが浮かぶ。

 

「俺が昼飯食ってそのまま終わると思います? ガッツリこの後嗅ぎますよ。

だから誰かに何か言われたら、アイデア出しに協力していたの一点張りで良いんです!」

 

そう言われて意識してしまい…また汗をかき始めてしまう麻子。

 

「ところでさっきの、立場も違うってどういう意味ですか? 部署が違うってこと?」

 

麻子はうまく答えることができない。

モヤモヤしている気持ちを伝えて、嫌に思われてしまったら…と考え込んでしまう。

 

すると名取さんは何かを思い出したように「そういえば、二人きりになれる場所もう一つある」と言った。

 

ミーティングルームを出て、社員証兼カードキーをかざし部屋に入る。

そこは倉庫Aと呼ばれている部屋で、商品開発部と広報部が主に使っているらしい。販促物や付録など色々な物を置いておく部屋らしかった。

 

なんとその部屋の奥に…名取さんの”巣”があった。

 

布団かと思ったのもビッグブランケット。何か雑誌の付録らしい。

「昼休みとかよくここで10分くらい寝てるんですよ。人も全然来ないし超快適!」

 

「すごい…! 会社を私物化しようなんて…私にはできないのでただただすごいです…!」

と感心してしまう麻子。思えば大蔵部長もデスクの横にアクアリウムを置いていた。

すごい人はやることが違う…と感心していると、名取さんの膝の上にポスッと座らされる。

 

後ろから抱きしめられるようににおいを嗅がれる。

昨日使ったせっけんのにおいの他に、ボディローションのにおいまで嗅ぎ分ける名取さん。

 

そうしてイチャイチャしていると…名取さんの巣の上にそのまま押し倒される。

そのままキスされてしまい、何も言えなくなる麻子。

 

「さっきの立場がどうとかってやつ、まだちょっと気になってますけど…」

と言われるが本当のことは言えない。

 

「何でもないです。日が浅いから心の準備ができてないだけなんです」

と嘘をついた。

 

「会社でも嗅ぐのはやめたくないんで、今後も逢引きはしましょう」

と言われそのまま始まるかと思ったが…倉庫Aの扉が開く音がして女性が入ってきた。

 

名取さんが小声で「あの人はまずい…!」と言って、ブランケットを被り、二人でテーブルの下に隠れる。

上に物も落ちてしまうが拾う暇はない。

 

「誰かいるの?」

物音を聞いて、女性が誰となく声をかける。

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4話 本当に大事なもの

「誰かいるの?」

声をかける女性から隠れるようにテーブルの下に入ったが、ブランケット1枚ではバレてしまいそうだった。

 

部屋に入ってきた女性は、商品開発部コスメ部門のチーフである椿嶺花(つばき れいか)。

コスメ部門のカリスマ的存在で女子社員からの信頼も厚く、仕事をバリバリこなす上にルールにも厳しくストイックな性格。

名取さんとは真逆で目の敵にされているらしい。

 

椿さんは何かに気づいたのか、名取さんたちが隠れている方に近づいてくる。

麻子ちゃんが怯える様子を見て、名取さんは寝ていたが起きていた…という振りをして椿さんに話しかける。

 

「あれ…? 椿さんじゃないですか。どうしたんですか?」

「やっぱり名取くんね。」

 

倉庫の奥の様子を見て、椿さんにはあたりがついていたらしい。

リリアドロップにはちゃんとしたリラクゼーションスペースがあるにも関わらず倉庫の奥で勝手にスペースを作り出す名取さんが、椿さんには許せないようだった。

 

そんな椿さんに反論する。

「リラックスのやり方だって人の自由でしょ。あそこも良い場所だけど、落ち着きたいときは俺はここの方が良い。

散らかってはいますけど、俺はここには本当に大事なもの以外持ち込まないって決めてるんで。

上に何か言われたらもとに戻しますけど、そん時はまた別のところに巣作ると思いますよ。」

 

椿さんは名取さんのそんな言い分に納得いってないようだった。

「私の目の届かないところにぶっ飛ばしたい…」とまで言っている。

しかしリリアドロップには休憩場所について規則は無いし、仮に名取さんを異動させたら会社の損失になることもわかりきっている。

 

椿さんは「こんなやり取りは無駄だわ。せめて整理整頓して。次もそのままなら撤去よ」と言って倉庫を去った。

 

椿さんがいなくなり、一息つけるようになった。

名取さんが麻子の方に向き直り話しかけると…麻子は泣いていた。名取さんには何故麻子が泣いているのかわからない。

どこかにぶつけたのかと心配する。

 

「ごめんなさい…。私、名取さんは本当にすごい人だと思います。

みんなから慕われるのもわかる…。私とは住む世界が、立場が違う人だって思ってて…私なんかが恋人だって知ったら…。

みんなガッカリするし名取さんへの評価も下げてしまうんじゃないかって…。

そんなことばかり考えていたんです。」

 

「そんなに自分を下に見なくていいのに…

さっきの大事なもの以外持ち込まないってやつ、割と本当ですよ」

 

名取さんにとって、麻子は「俺の彼女です!」と胸を張って言えるが、それが麻子の負担になるのは嫌だった。

 

「ちゃんと秘密にしとこう! 麻子さんが自信を持てるようになるまで!」

「…ありがとうございます。」

 

名取さんは少し照れながら

「実は、仕事がようやく一段落しまして…週末ゆっくりできそうなんですけどぉ…

デートしません?」

 

麻子をデートに誘う。

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5話 初デートの罠

駅で待ち合わせをして、手をつなごうとする2人…だが麻子は人と手を繋ぐなんていつ以来かわからなくなっていた。

手汗をかいてしまうので手にタオルを巻きつけようとすると、なとりさんに止められてしまう。

 

「汗はいくらかいたっていいんですよ。その方が俺は嬉しいんで!」

 

初めてのデートに麻子は緊張してドキドキしていた。動揺すると汗をかいてしまうのでなんとか落ち着こうと努力する。

初デートなので念入りにボディケアもして万全。いつ嗅がれても大丈夫くらいの気持ちだった。

 

名取さんも初デートに浮かれていた。始めに1度においを嗅いでおこうとするが…土曜日の人気スポットだけあって人が多かったので中断する。

人が多い中でにおいを嗅ぐと変態のようになるのでタイミングを見計らうことにした。

 

デート中…麻子の首すじが見えてにおいを嗅ぎたい衝動に駆られるが、我慢する。

人目があるところで嗅ぐことはできない。

 

『なんか変な感じだな…。会社ではもっと軽く嗅げるのに…』

 

2人でエレベーターに乗ると、土曜日のせいかたくさんのお客さんが乗り込んでくる。

エレベーターの中はぎゅうぎゅうだった。

 

麻子と密着し『今ならごく自然に嗅げる…!』と思ったが、近くには他の人がいる。名取さんの後ろでは「ごはんおいしかったわね」と話すおばさま方がいた。

 

直前でぐぐっと我慢し、エレベーターを降りる。

 

『だめだーー! 全然嗅げない…!

どうしたっていうんだ!? 会社なら今のシチュエーションですぐに嗅げたはずだ! プライベートってだけでこんなに…!!』

 

大きくため息をついてしまう。

 

2人で映画を見る。映画を組み込んだのは名取さんで、見る映画を決めたのは麻子だった。

 

暗闇は互換が研ぎ澄まされる。人ごみの中で麻子のにおいを感じ取ることはできなかったが。暗闇でなら名取さんの鼻も本領を発揮できる。

 

近くにポップコーンも無く、多少顔を近づけても周りには不審がられない。

 

『待てよ…そもそもなんでこんなに人目が気になるんだ!?

会社では隙あらば嗅ごうという勢いがあった。しかし今日はどうだ…? 俺にも思った以上にモラルがあったということなのか?』

 

そう考えた時に隣に座る麻子のにおいを感じた。

 

『は~~やっぱりいいにおいだなぁ…できるなら顔をうずめてガッツリ嗅ぎたいなぁ…!

でもいつもと少しにおいが違う気が…。外的なものじゃなく…』

 

そう思い麻子を見ると悲しそうな顔をしている。映画が悲しい展開なのか…と思いスクリーンを見るが、映画はエンドクレジットが流れていた。

 

映画が終わり外に出るが、名取さんは映画を全く見ていなかった。

 

外に出ると時間は19時20分。

晩御飯でも行こうか…その後は…、と考えていると

 

「私、今日はもうおいとまします」と麻子が言い出す。

 

「え…!なんで…!?」

 

「名取さんあまり本調子じゃなさそうですし…。せっかくのお休みなので休養を取った方が良いと思います。

気付けなくてすみません…。

映画の最中も神妙そうに俯いていたので、映画も退屈なのかなって…。作品を選んだのは私ですし、お疲れなのに付き合ってくれてると思ったら申し訳なくて…。

 

今日1日、私ばかりはしゃいでしまって…ごめんなさい」

 

悲しそうに笑う麻子。

その時感じたにおいは、映画の最中に感じたにおいと同じだった。

 

「ありがとうございました!」

と言って帰ろうとする麻子の手を掴み、「い、嫌だ…!」とつい口から出てしまう。

どう伝えたらいいかわからないが、言うしかなかった。

 

「全然疲れてないです…!俺も朝から浮かれてて…!

ほんとはずっと麻子さんのにおいが嗅ぎたかったんです…。何度も嗅ごうとしたけど、人目や麻子さんの様子が気になって…。

会社の時みたいにもできず…映画館では退屈だったんじゃなく、どうしたら嗅げるか真剣に悩んでたんです…。」

 

そう言われて麻子は真っ赤になった。麻子も「今日全然嗅がれない」と思っていたらしい。

 

名取さんの中で会社で嗅ぐのは仕事のためだ、という大義名分を無意識に掲げていたようでそれが無い休日にこんな状態になるなんて思っても見なかった、と話す。

 

「とにかく麻子さんは悪くない! 俺が全部悪いんです! 本当にすいません!!」

 

頭を下げる名取さん。

 

「だから俺…朝からおあずけを食らっているようで…。ほんとは今すぐにでも麻子さんのにおいを嗅ぎたいし…

できることなら

 

誰もいない場所で思いっきり抱きしめたいって思ってます」

 

耳元で囁く。

 

麻子は手を握り返し

「私も、今日…名取さんに嗅いでもらえるの…ずっと待っちゃってました…」

 

と顔を真っ赤にして目を伏せながら答えた。

 

その後名取さんは麻子を連れ急いでタクシーに乗り自宅に帰り、急いで中に入って…

すぐにキスをした。

 

そのまま2人でベッドに入る。

 

『この時、今日が土曜日で明日が日曜日なことが心底嬉しかった。

明日も一緒にいられるって…こんなにワクワクするんだな』

(このラストの感じがまたエロいんですわ。キスシーンからのエロさがヤバイ。是非見て!w)

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6話 嫌じゃない汗

朝になり、起き上がった名取さんは隣で寝ている麻子のにおいを嗅ぐ。

水のペットボトルを持ってベランダに行き、一人飲み出す。

 

昨晩のことを思い出していた。

一晩で3回もするなんて、AVの中だとばかり思っていたが…昨日の麻子の様子を思い出すだけで『しばらく脳内だけでいける』と思った。

 

麻子も目を覚ます。起きると、そこは自分の部屋ではなく名取さんの部屋。

部屋の様子を見て、昨日のことを思い出す。

 

部屋には香りに関する本がたくさん並んでいたので眺めていると、シャワーを浴びてきた後であろう名取さんが部屋に入ってきた。

 

「すっすいません! 勝手に…」と謝る麻子に「別にいいすよ」と笑顔で返す名取さん。

本について話した後、キスをする2人。

 

「…おはようございます」

真っ赤な顔で、麻子は挨拶をした。

 

麻子もシャワーを浴び、名取さんから借りたTシャツを着て部屋に戻る。

名取さんは自分のTシャツを着た麻子を見て

 

『一日来てもらったらしばらく洗わずに取っておこう…』

 

と心に決めた。

しかし突然黙ってみつめられたので、麻子も名取さんが変なことを考え出したことに少し気づく。

 

話を変えるため「今日は何します?」と話を振る。

何もしなくてもいい、と言うと麻子は真っ赤になって「し、下着を…かえたくて…」とおずおず話し出す。

 

昨日もたくさん汗をかいたため、どうしても気になるらしい。

名取さんは「コンビニや近所の商店街で買えるかもしれない」と言う。

 

下、パンツであればコンビニでも買えるが、上の下着、ブラジャーはちゃんとした店でなければ買えない。

 

「サ…サイズがないので…。カップ付きのTシャツでもいいので…!

わがまま言ってすみません」

 

と恥ずかしそうに言う麻子。

 

名取さんはそんな麻子に「全然そんなことないよ!」と明るく返した。

家には食べ物も無かったので結局買い物には行かなければならない。

 

昼は近くのカフェで済ますとして、夜はどうするのか…と話が変わる。

聞けば名取さんはほぼ自炊をしないらしい。したとしても、パスタを茹でるくらいで調味料すら揃っていない…と自嘲気味に話す。

 

麻子はそれを聞いて「今日の晩ご飯、私が…」と恥ずかしそうに、だが申し出た。

喜ぶ名取さん。麻子が作ってくれる、となるとスーパーにも寄っていこうと意気揚々だった。

 

「食材も調味料もなんでも買っていいですよ!

他にも歯ブラシやシャンプーとか麻子さんが置いておきたいものがあったらそれも買いましょう!」

 

笑ってそう言ってくれる名取さんに嬉しくなる麻子。

「置いてもいい」と言われたことが、嬉しかった。

 

カフェで昼ご飯を食べた後に、スーパーに寄って晩ご飯のメニューを決める。

名取さんに何が食べたいか聞くと「鶏肉食いたい…」とのことで、鶏肉を使った料理にすることに。

しかし麻子は実家暮らしのときは4人分だったし、母の手伝いをするだけだったので分量については見当もつかなかった。

男の人が食べる量はどれくらいなのか、また2人だとどれくらいなのか…わからずスーパーで「うーんうーん」と悩む麻子。

 

そして夜。まずは溜まっている洗い物を片付ける、という麻子。

自分が代わりに…と思って名取さんが近づくと、麻子から自分のシャンプーのにおいを感じた。しかし麻子のにおいもかすかに混ざっている。

洗い物をする麻子を後ろから抱きしめつつにおいをかいでいると…

 

「な、名取さんっ 濡れちゃいますから…!」

 

後ろの名取さんにそう言うが、名取さんは

「名取さん濡れちゃう、ってもっと言ってください!」 と強く要求し始める。

名取さんが変なことを言い出したので、麻子に台所から追い払われてしまった。

 

そして、料理は完成した。

麻子がお母さんから聞いたレシピ、鶏もも肉のネギだれ焼きとサクサク冷や奴。

 

麻子の実家でよく出ていたおかずで、LINEでお母さんに聞いたところすぐに返事が返って来たので作ることができた。

母の味には及ばないまでも、おいしいのか不安だったが

 

「めっっっっちゃくちゃうまい!!」

そう言って次々に食べて、そして感想を伝えてくれる名取さん。

 

「こんなにおかずおいしいのにパックご飯だなんてもったいない! 炊飯器あれば良かった…!

今度良い釜買っときます!!」

 

とまで言って喜んでくれる。

麻子はその言葉を聞いて「よかった…」と柔らかく笑った。

 

料理ですっかり汗をかいてしまった麻子は、名取さんに借りたTシャツをびしょびしょにしてしまっていた。

シミにもなっているのに気付かなかったことが恥ずかしくなってしまう。

 

『でも…好きな人のために頑張ってかいた汗は、嫌じゃないな…』

 

夜9時になり、そろそろ麻子は帰らなければならない時間。

名取さんは急に「もう1回シャワー浴びたりしませんか…?」と麻子にすすめる。

それを聞いて、自分が汗臭いのかと思い焦りだす。

 

「ちゃんと洗濯してお返ししますから…」と麻子が言うと名取さんは麻子の肩を掴み、

「もったいない…! 無洗濯がいいんです!

なんならTシャツもう一枚かしますから! そのTシャツは置いていってください!

せっかくの麻子さんのにおいが…!!」

 

まで言って、引いている麻子に気づく。

結局麻子はTシャツを丹念に洗うことに決めた。

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7話 涙

出勤前に着替えながら見たテレビの星座占いで、麻子のおひつじ座は12位だった。

「積み上げたものがこわれてしまうかも。今日はおとなしくしていましょう」

と言われラッキーカラーや運気アップのアイテムも紹介されるが、どれも麻子は持っていなかった。

 

電車の中で名取さんにメールを送る。

今日のお昼はどうされますか?

お昼になり、大蔵部長たちが新しくオープンしたカフェにランチに行くというので誘われるが…未だ名取さんからの連絡は無かった。

麻子は部長たちの誘いを断り、一人食堂でお弁当を食べる。

 

トイレで汗対策をしている間も、じっとスマホを見てしまう。

見ていれば返事が来るわけでは無い、とわかってはいるがつい見てしまう麻子。

 

名取さんからの返事が来なくて不安になり、仕事中に社内SNSで調べようとするが…踏みとどまる!

 

『社内設備の私的利用だわ! 様子が知りたいなら、個人的にメッセージを送るのが最善のはず。

でもまだ返事が来てないのにまた送るのは迷惑じゃないかな…。急用でもないし…。

仕事中なのは間違いないのだし。私もしっかり仕事に励まないと!!』

 

自分をそう元気づけるが、大蔵部長に

「インスタントじゃなくてドリップ用コーヒー飲んでるわよ。お豆が浮いてるわ…」

と教えてもらう。

 

気付かずに飲んでしまった麻子。ひとまず部長に謝り、お礼を言う。

変な汗もかいてしまった。社内カレンダーで予定を見ると、第一企画室がプレゼン会を使う予定が目に入った。

第一企画室は名取さんがいる部署。場所と終了時間を覚えて、近くまで足を運ぶ。

『ひと目見られれば…』とだけ麻子は思っていた。

 

ミーティング室からほぼ予定通りの時間に名取さんが出てくる。

長い時間がかかったのか、名取さんは疲れているようだったが一緒に出てきた後輩や同期の人と仲良さそうに話していた。

そのうちの1人、麻子が以前「海外ドラマみたい」と思った時にもいた後輩のような女の子が名取さんに頭を撫でられる。

「がんばったな、おつかれさん!」

 

撫でられた女の子は、少し赤くなって「いっつもそーやって…」とつぶやいていた。

名取さんたちは一仕事終えたのか、どこに飲みに行くのか、という話題で盛り上がっていた。

 

名取さんに話しかけることなく、麻子は帰宅した。

 

名取さんは自席に戻って自分のスマホを見てから…麻子からメールが来ていたことを思い出し、

朝から今までずっと返信をせずにいたことを思い出した。

 

朝のメールから時間が経ち、今はもう20時。返信するかどうか悩んでいると…同僚から「行くぞ」と声をかけられてしまう。

名取さんは、麻子に電話をしてみることにした。

 

麻子は着替えもせず、電気もつけない暗い部屋で横になって名取さんの電話を取っていた。

 

「もしもし麻子さん? 今日全然連絡できなくてすみません…。」

と名取さんはいつもの調子で話す。

 

「もう帰っちゃいましたか?」と名取さんに聞かれ、麻子は「今、家に着いたところで」と嘘をついた。

確かめようもない嘘をついてしまう。

 

名取さんは埋め合わせのために明日の夜にご飯を食べに行こうと誘うが、麻子は

「明日また、連絡します」

とやんわりと断った。

 

「お手を煩わせるのも申し訳ないのでお店の予約はしなくて大丈夫です。

お疲れ様でした。明日も頑張ってくださいね。おやすみなさい」

業務的とも思える言葉で電話を終わる。

名取さんはもっと話したかったが、麻子の元気がないことにも気づいていたので体調でも悪いのかと思っていた。

 

 

麻子は1人後悔していた。

『せっかく名取さんが電話してくれたのに…。』

 

しかし名取さんと後輩…のように見える女の子とのやり取りを見てから、ずっと心がモヤモヤしていた。

何かあったわけでもない。

 

あの人もきっと同僚、もしくは後輩だ。

それでもあの女の子が「いっつもそーやって…」と言って少し赤くなった顔を忘れることができない。

 

『私の知らない名取さんの笑顔と、ステキな女の子。

ただそれだけなのに、どうして涙が出るの…?

こんなことで色々考えてしまう自分がすごくいやだ…』

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8話 精神的負荷によって生じるにおいの変化の傾向と対策

次の日、お昼はまた名取さんと一緒にミーティングルームで取ることになった。

夜に泣いてしまったことは麻子自身もびっくりしたが、泣いたおかげもあって気分は少し晴れていた。

 

その代償に…まぶたはとても腫れてしまっている。

汗以外のケアでとても悩むことになるなんて初めてのことだった。

 

『今は昨日ほど落ち込んでいないし、名取さんに心配もかけたくない…』

 

そんな思いから「いつも通りにしよう」と決めてミーティングルームに入る。

 

「昨日はすいませんでした。お昼待っちゃったりしました?」

「全然大丈夫です! 昨日あんまりお話できなくてすいません…」

 

いつも通りの会話をする…が名取さんは違和感を感じる。

映画館の時と同じにおいを麻子から感じた。

 

麻子に「昨日体調悪かったんですか?」と聞けば「一晩寝たら回復したんで大丈夫です」と言われ、体調のせいかとも思ったが…名取さんは麻子の目が腫れていることにも気が付いた。

腫れが引いていないことをバレてしまい、ドキっとしてしまう。

 

麻子はとっさに

「病気のご主人の帰りを待つ猫の動画に感動して昨日泣いちゃったんです!!」と嘘をついた。

麻子の実家で猫を飼っているので、こういう動画は感情移入してしまう…というエピソード付きで名取さんに動画を見せる。

 

『うん…すごく自然!

嘘をつくのは忍びないけど、心配はかけたくないし、この猫ちゃんの動画何回見ても泣いちゃうのは本当だもの』

 

真実と嘘を混ぜるという高等テクニックを使い、大丈夫…と思ったが名取さんからは

じとっ…

という疑いの目が向けられていた。

 

「この動画を見て、悲しかったですか?」と聞かれ、

「最初は悲しかったけど、どちらかというと感動しました」と答える麻子。

 

名取さんも同じ意見だった。最後はご主人も帰ってきているしいい話であることに間違いはない。

 

 

名取さんは隣にいる麻子そっちのけで、麻子から漂うにおいと感情について分析していた。

「感動」ということは、感情の向きとしてはプラスの分類になるはず。

一度マイナスに落ちたとしても、物語が好転したことによってカタルシス(清浄効果)でストレスが発散される。

 

よって、今の麻子のにおいは「幸せを感じたときのにおい」に近いものでなければおかしい。

※ちなみに名取さんが最も好きなにおい。

 

しかし今の麻子からするにおいは、映画館で悲しそうにしていた時と近いにおい。

 

『ちぐはぐだ! 何が起こってるんだ…!!!』

悩みながら昼ご飯をがっつく名取さん。

 

そんな名取さんを見て、心配になる麻子。

名取さんは昼ご飯を口に詰め終わると、席を立ちミーティングルームに鍵をかける。

そして麻子の左隣りに座り

 

「ちょっと真面目に嗅がせてください。ごはんはそのまま食べてていいですから」

と言い出した。

 

「嗅がれながら食べるなんて恥ずかしくてできないです!」

と言うと、

「じゃあ少しだけじっとして嗅がれててください」

と言われてしまう。

 

いつもより入念に嗅がれていると、名取さんの部屋で一緒に寝たことを思い出してしまう。

 

『あ…においが少し甘くなった…』

名取さんはその感情の変化をにおいで感じ取った。

 

「麻子さん、今は”嬉しい”ですか?」

医者の問診のように、そのまま体調も聞いていく名取さん。

 

「今朝か昨日、何かいやなことがあった?」

 

核心をつかれてドキっとしてしまう。

どうしてそう思うのか聞くと、名取さんは丁寧に教えてくれた。

 

麻子は悲しい時、においにわずかなトゲができるらしい。

映画館で初めてそのにおいを嗅いで、今またそれに近いにおいを感じたのでどうしても確かめたくなった、と話す名取さん。

 

「俺が聞いて少しでも麻子さんが楽になるならと思うけど…余計?」

申し訳なさそうに問いかける名取さんに、麻子は胸が痛くなった。

 

『においでわかっちゃうなんて…名取さんの前では嘘もつけない…。

迷惑をかけたくない…けど隠しても心配させてしまう…』

 

「ほんとうは、メールの、返事を待って…少しさびしかった……です。」

謝ろうとする名取さんを止めて、麻子は続ける。

 

「私も頭ではわかってるんです。仕事中でメールが返せないなんて私もよくあるし…。

返事が来ないというだけでこんな気持ちになったのは初めてで…不安になっちゃって…」

 

自分で言って、自分の気持ちに気づく。

お昼から不安な気持ちを抱えていたから、あの女の子を見たときに悪い方向に気持ちが引きずられてしまった。

彼女を初めて見たときは何とも思わなかったのに。

 

「だから名取さんが、次から気をつけなきゃって思うことないんです。

困らせるようなことを言ってごめんなさい。もう大丈夫ですから…」

 

麻子の言葉を聞いて、名取さんはまずお礼を言った。

 

「行ってくれてありがとうございます!

困ることなんてない。麻子さんがそういう気持ちになるって、知っているのと知らないのとでは俺の心持ちが違います。

麻子さんはにおいが”悲しい”のに笑顔を作ったりするから、俺も不安です。

押し殺される方がつらい。だから言ってもらえるのは迷惑なんかじゃないです」

 

名取さんが「迷惑じゃない」と言ってくれるだけで、麻子の気持ちは晴れていった。

名取さんもそれをにおいですぐに感じ取る。

 

「ようやく雰囲気とにおいが同調しましたね。

ヘンなこと込みで嗅いで良いですか?」

 

と聞かれ…「まだご飯が…!」と答えて待ってもらう

 

 

お昼も終わり、夕方。心が晴れると仕事も捗った。

仕事も早く終わりそうで、名取さんが終わるまでショッピングでもしていようかと領収書を確認していると…

品目が曖昧なものをみつける。

 

よく見ると他の領収書も全部曖昧だった。提出者も同じ人なので、詳しく確認するために電話をかけると…

 

「え!? 領収書…!? 今そちらに伺いますので…!!」

 

と言われ一方的に切られてしまう。

 

 

「すいません!!

今お電話いただいた商品開発部の一瀬こりすです! 八重島さんはいらっしゃいますか!?」

 

そう言って入ってきた女性は、麻子が目撃した名取さんの同僚(もしくは部下)のあの「ステキな女の子」、だった…。

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あせとせっけん 1巻 感想

1話

うわあああああ!!

名取さん変態くさいじゃん...と思ったら麻子ちゃんも段々と好きになってくんだ!

いい展開!

1話ラストで痴漢から助けてくれて、そのまま家に来てヤってしまうという展開も良いね。

こうやって書くと麻子ちゃんがヤリまくりのビッチみたいだけどそんなことは無い!

自分の好きなせっけんを作っている人だからこそ、名取さんが新しい商品に向けて真剣だからこそ、名取さんに惹かれたんだろう。

階段の踊り場では...急すぎて怖かっただけかしら。

名取さんはモテてたのか!?w

2話

かわいい....なんだこれすごくかわいい。話題に乗って読んでよかった。すごいかわいい。

麻子...麻子ちゃんかわいいやん。そして上司のオネェさんも良い人でとても良い。

まだ付き合ってなかったんだ...。そうか...。
勢い?でヤってしまったから、順番が変わってしまったんだ。

正直「体の関係から始まる恋愛」って意味わかんない、と思ってたけど麻子ちゃんと名取さん見てたら

良いやん!!!>

と思える。
麻子ちゃんのトラウマを名取さんがプラスに変えてくれるのがまた良いわぁ〜。

3話

イチャイチャしてるなぁ....!

名取さんは麻子ちゃんがどこに居てもわかるくらいに匂いを覚えてるし、2人きりの時もイチャイチャしたいけど、麻子ちゃんはそれよりも「気が引ける」のが勝つんだね。

名取さんが良い人だからこそ、自分とはつりあわないと思ってるのが辛い。でも気持ちわかる。
会社でイチャイチャしてたらキツそうな女の人入ってくるとか、漫画あるあるだけどバレたらヤバいやつ!

4話

名取さんの天敵っぽい女性の名前がすごく「っぽい!」ので覚えやすい。

椿嶺花さんか。これから麻子ちゃんの前にたちふさがったり、もしくは仲良くなったりするのかな?

名取さんにコンプレックスのこと言えてよかった。自分を低く見すぎるのは良くないし、仮に周りに何か言われても「うるさい!」と言える心の強さ大事だよね。

デートおめw

5話

うわ!えっろ!!この人の絵は本当にエロいな!!
そしてかわいい!!

ガッツリエロシーンを描いてくれないところがもどかしいけど、充分エロい!!!w

デートを楽しんでなさそうな名取さんを見て悲しくなるなんて麻子ちゃん良い子や...。

名取さんも会社の外では嗅ぎにいかないなんて、まともなところがってるんだね。外だとね。変態になるから。

会社の中でも充分変態なんだけどもw

麻子ちゃんも嗅がれるの待ってたのが良いよね〜〜〜〜かわいい〜〜〜〜。
かわいくてエロいとか良いやん。

6話

尊い。これは尊い。かわいいすごくかわいい。
はーーーーーー平和。かわいい。家デート最高だな!

名取さんが麻子ちゃんにベタ惚れなところがまた最高なんですよ。かわいい。

Tシャツ洗わないで置いてって欲しい、とか欲望丸出しかわいいw

そして1晩で3回いける、という衝撃。
麻子ちゃんの魅力すごいな。

7話

名取さんから返事が来ないことでここまで動揺するなんて、麻子ちゃんも独占欲出てきたし、名取さんへの気持ちが大きくなってますな!

かわいい〜〜!

麻子ちゃんからしたら、かわいいなんて問題じゃなくモヤモヤするし泣いちゃってるんだけどそれでもかわいい。

名取さんは「今までと変わらず」仕事をしているだけ。
同僚?部下?の女の子は、もしかしたら名取さんを好きなのかもしれないな。

コーヒー豆が浮いちゃってるのに、それを飲んじゃう麻子ちゃんがかわいい。
「ぷえっ!」がかわいいw

8話

正直に「メールの返事が遅くて不安でした」という麻子ちゃんに泣けてきたわ。
名取さんの分析もすごいんだけど、匂いを嗅いだことによる分析だからなんか笑っちゃうw

名取さんにしかわからない差!!
気持ちが匂いに現れるってすごいなぁー。他の人もそうなんだろうけど、麻子ちゃんと名取さんだからこそできるコミュニケーション!!

嫉妬してしまった女の人もラストで現れたけど、麻子ちゃんは仕事に励めるのかしら?w

描きおろし

かわっ.......!<
えっっっっっ....!

ラウンド中も描いてくれて構わないのだが、さすがにダメかな?w

この後に、また続きをやってしまったんだね...!w

全部読んでの感想

は~~かわいかったぁ~~w

初めて触れる作品だから、珍しく1話ずつの感想にしてみた。

麻子ちゃんがかわいい~~~。スタイルめっちゃ良くない? 漫画あるあるだけど、控えめな女の子だけどスタイルは抜群というこのギャップ!

 

麻子ちゃんの「汗っかき」というコンプレックスを名取さんがプラスに変えてくれるのが良いよね。

麻子ちゃんがずっと気にしてきた「汗のにおい」を名取さんは「もっと嗅ぎたい」と言ってくれる。自分の悪いところだと思っていたことを「良いこと」だと思ってくれるのってすごく嬉しいと思うなぁ。

次の巻への引きがすごく…煽ってるけど隅っこに「平和な漫画です」とあるのがまた良いw

絵がかわいいし、良い感じにエロいし、キャラも魅力的でいいわ。

 

麻子ちゃんの上司のオネェな部長が好き。強そうなオネェ!

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